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2016年 08月 17日

痛みからの脱出(7)

Aさん(50歳代)は臀部〜右下肢痛のため歩行困難(100m歩かれない)となり、1年半前に脊柱管狭窄症との診断で手術をしました。

しかし症状は改善せず。

2ヶ月前、しばしば転倒するようになる。右足の背屈が困難となり、腓骨神経麻痺と診断されました。

現在は杖をついて歩行。

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理髪店で当院で腰痛がすっかり治ったとの噂を聞いて来院されました。

3回の受診で痛みやしびれはとても改善して杖なしで歩行できるようになりました。周囲の人は驚いているとのことです。

腸腰筋、臀筋、前脛骨筋などの圧痛点ブロック。

内服薬はトラムセット3錠/日

痛みをとって(トリガーポイント注射、鍼、マッサージ、薬など)動くことです。(認知行動療法)

脊柱管狭窄では痛みやしびれが起きるとは思えません。

末梢神経の圧迫で痛みやしびれが起きるという生理学はありません。

筋骨格系の痛みやしびれのほとんどは筋筋膜性疼痛(MPS)です。

悪性腫瘍、感染症、リウマチ、痛風、偽痛風、帯状疱疹後神経痛、幻肢痛は除く。

腓骨神経麻痺ではなくて前脛骨筋の筋筋膜性疼痛(MPS)のために足の背屈が困難だったのです。

患者の多くは無駄な手術を受けていた

脊柱管狭窄、椎間板ヘルニア、肩の腱板損傷、半月板損傷などは中高年では健常者の半数以上にあると言われています。

手術は最大のプラセボといわれていますが、手術という怪我により一層悪化することもあります。再発して2度3度と手術をして大変辛い人もいます。

昨日の朝日放送のたけしの「みんなの家庭の医学」で紹介された患者さんは当院で治療されました。

http://www.asahi.co.jp/hospital/onair/160816.html

こんなにひどくなる前に治療すべきことです。

医師はこの分野では正しい教育を受けていない。そのために多くの人が困っているのが現状です。

痛みは慢性化する可能性があります。痛みが記憶される。長期増強(LTP)。

痛みは広がっていくことがあります。(グリア細胞の活性化)

早期だと簡単に治ることが多いですよ。

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# by junk_2004jp | 2016-08-17 05:33 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Trackback | Comments(2)
2016年 08月 08日

線維筋痛症とジストニア

Bさん(50歳代、女性)

小学生のころから夕方になると頭痛。

40歳代、顎関節症、歯列矯正。

尾骨を強打。腰痛。頭痛、めまい。

44歳、椎間板ヘルニアの手術。

リハビリ中、ふくらはぎに痛み出現。現在杖歩行。

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顎関節症、緊張型頭痛、腰痛、下肢痛、これらは別々の病態とみるのではなくて一連の連続した病態とみるべきです。

足指は屈曲したままで伸ばすことはできません。ジストニア状態。

キーとなる言葉は「筋肉の攣り」です。

このような病歴の人はたくさんいることでしょう。

リスクを持った人を早期発見して、日常のメインテナンス、対処法を教えることでしょう。

ヘルニア手術や歯列矯正や抜歯は意味のない医療です。


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# by junk_2004jp | 2016-08-08 20:59 | 慢性痛 | Trackback | Comments(0)
2016年 08月 07日

脊柱管狭窄症と言われている痛みをジストニアによる痛みとしてみる

Aさんは3年前、腰や右下肢が痛くて歩行困難になったため腰部脊柱管狭窄症という診断のもと、手術をしたが改善しなかった。

術後、足の指が伸びなくなった。

指の伸筋が攣ってもとに戻らない状態だ。つまりジストニアだ。

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ジストニアは必ず痛みを伴うものではない。

しかし、痛みは筋肉の攣り、圧痛と関係しているのは明らかで、脊柱管狭窄との関係は説明できない。

手術という行為がジストニアに悪影響を呈したのだ。

痛みの初期だとこの症例のように比較的簡単によくなる。このことは筋肉の攣りに関係していることを証明している。

Aさんは現在図のような痛みがあるが、トリガーポイント注射やリハビリで改善しつつある。

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# by junk_2004jp | 2016-08-07 07:06 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Trackback | Comments(1)
2016年 08月 03日

慢性痛を「ジストニア様状態」という観点から

現在、当院で治療している「過去のむち打ち症」の人は5人ほどいる。

20年前、3年前、1年前、5年前など様々で、もちろん今は損保会社とは無縁で、自分の保険で診ている。

http://junk2004.exblog.jp/23447602/

http://junk2004.exblog.jp/24399439/


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人の頭は5kg重ほどある。

30km/hで追突されたということは、30km/hでバックして壁にぶつかったということ。

このとき防御の姿勢をとったか、とらなかったかは大きな違いになる。

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胸鎖乳突筋、斜角筋が急に過伸展する。

筋紡錘が働き、過伸展した筋を収縮させるように働く。

この状態が長く苦しい、辛い状態になると思う。

私は胸鎖乳突筋、斜角筋などに30ゲージの注射針で数カ所局所麻酔を少量注射してよく動かすようにしている。

「軽くなった」「辛さが少なくなった」「痛みはあるが辛くはなくなった」という人が多い。

耳鳴り、めまいがなくなる人もいる。

多分、事故後すぐにでもこうすればよかったのではないか、未然に防げたかもしれない。

転倒など不意の怪我は後々辛いことになる可能性がある。

ジストニア http://www.geocities.jp/dystonia2005/dystonia.html

症候性ジストニア…原因が分かっているもの(二次性)、別の疾患やケガが元になっているものに分類されます。

〜〜〜〜〜〜〜

痙性斜頸は、頭頸部の筋緊張異常により頭位に異常を生じる疾患で、頸部ジストニアとも呼ばれ、特発性の局所性ジストニアです。

〜〜〜〜〜〜〜

固定ジストニア:交通事故や転倒等の脊髄の外傷が誘因で脊髄から異常信号が出て、手足・頸部・顔面が硬直します。


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# by junk_2004jp | 2016-08-03 15:24 | 慢性痛 | Trackback | Comments(0)
2016年 07月 31日

8月16日(火)たけしの「みんなの家庭の医学」に当院の患者さんだった人が出演します

http://www.asahi.co.jp/hospital/

放送予定日は現在のところ、8月16日(火)です。

ゲストは榊原郁恵さん、久本雅美さん、山田邦子さん、ガダルカナル タカさんです。

北原雅樹先生(慈恵医大ペインクリニック)も出演されます。

https://www.facebook.com/2016JAMP/?fref=nf

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# by junk_2004jp | 2016-07-31 19:02 | Trackback | Comments(1)
2016年 07月 29日

痛みからの脱出(6)

Aさん(70歳代)

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1ヶ月前、1時間立ちぱなし、翌日より図のような痛み出現。知人の紹介で来院。

脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアと診断されている。

初診時は歩行困難で車椅子使用。

3週間、7回の治療で著明に改善した。

治療はトリガーポイントブロック、使用針は30ゲージのみ。

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投薬は「トラムセット2錠/日」2週間。

3週間目は、腰が少しだるい程度で普通に歩かれる。治癒。

筋筋膜性疼痛症候群です。早期だったので治りが早かったのだと思います。

脊柱管狭窄やヘルニアは中高年では健常者でもごく普通にみられます。

それらが痛みの原因になるという生理学的な証明はありません。


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# by junk_2004jp | 2016-07-29 20:12 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Trackback | Comments(0)
2016年 07月 28日

線維筋痛≒慢性広範囲MPS≒CRPS≒神経障害性疼痛≒ジストニア類似≒心因性疼痛≒身体表現性障害



ジストニア(dystonia)

http://www.geocities.jp/dystonia2005/dystonia.html

 固定ジストニア(fixed dystonia)《ジストニアの類似疾患です。》

・交通事故や転倒等の脊髄の外傷が誘因で脊髄から異常信号が出て、手足・頸部・顔面が硬直します。

・「機械的な原因で、四肢が固くなる症候群で、異常な姿勢を取るジストニアに似た状態」と2004年にSchragらが“the syndrome of fixed dystonia"として発表しました。

・一般的なジストニアの原因とされる大脳基底核には病変がないことが多い。

・罹患部が固定し、知覚トリックがありません。

・複合性局所疼痛症候群(CRPS)または心因性ジストニアと重複することがあります。


● 遅発性ジストニア

主として抗精神病薬の長期投与中(数か月~数年)に起こり、ドーパミン遮断作用をもつ抗うつ薬、抗めまい薬、制吐薬、胃腸薬、カルシウム拮抗薬によっても起こることがある薬剤性の二次性ジストニアです。

・主な症状は、頸部・躯幹の不規則なつっぱり・ねじれ、斜頸、後頸、後弓反張

・病因はドーパミン、アセチルコリン、ノルアドレナリンなど多様な神経伝達物質の異常と考えられています。


● 遅発性ジスキネジア《ジストニアではありませんが、遅発性ジストニアと同じ薬剤性です。》

主として抗精神病薬の長期投与中(数か月~数年)に起こり、ドーパミン遮断作用をもつ抗うつ薬、抗めまい薬、制吐薬、胃腸薬、カルシウム拮抗薬によっても起こることがある薬剤性の異常不随意運動です。

・主な症状は、繰り返し唇をすぼめる・尖らせる、舌を左右に揺らす・突き出す、口をモグモグする、歯をくいしばる、瞬きを繰り返す、額にしわを寄せる、肩をひそめる、しかめ面をする

・重症例では、手指を繰り返し屈伸する、腕を振り回す・ねじる、足踏み、体をゆする・くねらす・ねじる、呼吸困難、不規則呼吸
・病因は脳内のドーパミン受容体の過剰反応と考えられています。


*******************


筋肉のコリ、緩まない筋肉、このようなことを「ジストニア」あるいは「ジストニア類似状態」といえる。

強い痛みを伴うこともあれば、痛みより「苦しさ、辛さ、しびれ、動かしにくい」のこともある。

日本の保険診療は筋肉について全くといっていいほど無知だ。検査結果に出ないからだ。

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などと誤診されることもある。

きっかけは

長時間の労働、筋トレ、交通事故、ケガ、手術、ストレスなど。

症例

「今朝から首が動かしにくい。前屈みで痛みが走る。」

「昨日、何か変わったことをしなかったですか?」

「電気屋なもんで、天井を向いて仕事しました。」

右の肩甲挙筋の過緊張、筋筋膜痛、急性のジストニアだ。

0.5%メピバカイン4mlを圧通点数カ所に分散して注射して症状なくなった。


この症例でも、「椎間板症」と診断して、湿布と消炎鎮痛剤を渡した場合、筋肉な過緊張が反対側や腰までも広がり、辛い辛い慢性痛に発展する可能性はある。

最近はほとんど30ゲージの針を使っている。

腸腰筋も鼠蹊部からならこれで十分だ。

急性も慢性も効果がある。慢性の場合は認知行動療法や薬が必要なことがある。

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# by junk_2004jp | 2016-07-28 20:14 | 痛みの生理学 | Trackback | Comments(0)
2016年 07月 22日

痛み治療は時間との戦い

慢性痛のキーポイントは中枢性感作です。

下行性疼痛抑制系の機能低下



時間的加算(Wind up)



遅発性筋痛・・・・痛みを感じない刺激でも繰り返すと脊髄後角の二次ニューロンは興奮してくる。


長期増強(LTP)


長期増強(LTP)

神経細胞間の結びつきが強まる現象=記憶

海馬・・・・・・・・・出来事の記憶・・・・・よく覚えている
小脳・・・・・・・・・運動の記憶・・・・・・・運動が上手になる
脊髄後角・・・・・痛みの記憶・・・・・・・慢性痛

脊髄後角の二次ニューロンの感受性が長期にわたって増大。NMDA受容体が開いた状態。

海馬や小脳におけるLTPは人間にとって都合のいいものだが、脊髄後角におけるLTPは不都合。

現在のところ脊髄後角にだけ作用する薬はない。同時に海馬や小脳にも影響を及ぼす可能性はある。

強い痛みならすぐにLTPが発生する。

LTPを発生させないようにするにはすぐに痛みを遮断してやればいいのだ。

それを保険診療でトリガーポイント注射といっているだけなのだ。

究極の痛みLTP予防法は「先取り鎮痛」だ。これは全身麻酔で手術するときでさえ、切開部に局所麻酔を打つことだ。

痛み治療は時間との戦いなのだが、これは従来の整形外科的、脊髄外科的診断との戦いともいえる。

従来の構造的診断は早期痛みの遮断の機会を奪う。不安感、画像の記憶などから痛みにとって最悪となる。

痛みの治療は早急に!構造の治療は落ち着いて!


成人してから始めたゴルフはしばらくしないでいると下手になる。これは小脳のLTPが弱まってきたためだろう。

慢性痛もこの要領で下手になれば良いわけだ。それが認知行動療法だ。

薬物依存という表現を借りれば慢性痛は「痛み依存」ということになる。

依存が起きないうちに解決しよう。

     


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# by junk_2004jp | 2016-07-22 05:58 | 痛みの生理学 | Trackback | Comments(0)
2016年 07月 20日

第9回日本運動器疼痛学会

第9回日本運動器疼痛学会

特別講演:野田聖子氏、冨山和彦氏、仙波恵美子氏

公開講座:林家木久扇氏、佐々木昌弘氏

そ の 他:いきいきリハビリノート研修会
     コミュニケーションスキル研修会
     教育研修講演 など

会  期   2016年11月26日(土)・27日(日)

会   場   御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター

大 会 長   北原 雅樹 (東京慈恵会医科大学附属病院 ペインクリニック診療部長)

http://pcoworks.jp/jamp2016/

演題募集:6月22日(水)~ 7月27日(水)
事前登録:7月27日(水)~10月26日(水)

第9回日本運動器疼痛学会 演題募集のお知らせ

痛み診療に興味をお持ちの
医療関係者各位

痛み診療に興味をお持ちの皆様に、日本運動器疼痛学会の第9回大会の演題募集が以下のように始まったことをお知らせいたします。

日本運動器疼痛学会は、医師、歯科医師、基礎研究者、理学療法士、作業療法士、臨床心理師、看護師、薬剤師、鍼灸師など、痛みに興味を持つ様々な医療専門職の人々が集う学際的な学会です。

研究・発表について、様々な立場からの考え・意見を聞くことができます。

また、「運動器疼痛」と申しましても、広義には筋骨格系だけでなく、それを動かす末梢・中枢神経系も含まれます。すなわち事実上すべての痛みを対象としております。

今学会では「さらに ひろがりを もとめ」をテーマとし、より広い力を結集して日本における痛み医療を進めていくことを目的としています。

内容も、ためになるだけでなく、おもしろい催しを盛りだくさんにご用意しました。

ふるってご参加いただきたく、お願い申し上げます。

また、学会の宣伝用のポスター(A2版)を関連の医療機関等に貼付していただける方 and/or A4版のチラシを貼付/配布していただける方は、学会事務局まで、必要枚数をおっしゃってください。

第9回日本運動器疼痛学会事務局:jamp2016@pcoworks.jp

以上、よろしくお願いいたします。

北原雅樹(第9回日本運動器疼痛学会会長・東京慈恵会医科大学附属病院ペインクリニック)


---------[一般演題の募集について]----------
1.演題登録

すべてオンライン登録となります。2016年6月22日(水曜日)〜2016年7月27日(水曜日)(延長予定…かも)
http://www.pcoworks.jp/jamp2016/abstracts.html

2.発表形式

一般演題は、口演またはポスターでの発表になります。

3.文字数

演題名100文字以内・本文600字以内です。

---------[一般演題の募集について]----------

【第9回日本運動器疼痛学会】

日時:2016年11月26日(土)、27日(日)

場所:御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都千代田区)

・特別講演:

野田聖子氏(衆議院議員)

冨山和彦氏(経済同友会副会長、元産業再生機構COO)

仙波恵美子氏(大阪行岡医療大学教授)

・シンポジウム:

A:「大学病院以外での学際的痛み治療」(仮題)座長:伊達久先生(仙台ペインクリニック)、松原貴子先生(日本福祉大学)

B:「慢性疼痛をめぐる信念対立—我々はどう考え、どう行動すればよいのか」座長:松本尚浩先生(全日本患者安全組織文化学習支援財団代表理事)、阿部泰之先生(旭川医科大学病院緩和ケア診療部)、

C:「慢性痛研究シンポジウム—AMED研究の現状と今後」座長:牛田享宏先生(愛知医科大学学際的痛みセンター)

D:「情動と行動を軸とした慢性痛治療の新しい方向性」座長:加藤総夫先生(東京慈恵会医科大学痛み脳科学センター)、柴田政彦(大阪大学)

・教育研修講演

「下行性疼痛抑制系のメカニズム」小幡英章先生(群馬大学麻酔科)

「脳科学的視点からのペインリハ」森岡周先生(畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター)

「サルコペニアの病態と対策」鈴木隆雄先生(国立長寿医療センター)

・「いきいきリハビリノート」講習会:木村慎二先生(新潟大学)

慢性痛(特に腰痛)を中心として、教材を使用して簡単な認知行動療法を行えるようにするための講習会です。(参加人数に制限があります。)

・コミュニケーションスキル研修会:堀越勝先生(国立精神神経センター 認知行動療法センター長)
医療の基本であるコミュニケーションの方法を「スキル(技術)」として実践的に学ぶことができる研修会です。(参加人数に制限があります。)

・公開講座:

林家木久扇氏(落語家)

佐々木昌弘氏(文部科学省高等教育局 医学教育課企画官)

ランチョンセミナー、スイーツセミナーも、素晴らしい先生方にご依頼いたしました。


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# by junk_2004jp | 2016-07-20 19:03 | Trackback | Comments(0)
2016年 07月 19日

「膜・筋膜」vs「痛みの考え方」

昨日、本屋をぶらぶらしていて偶然「膜・筋膜 Fascia」という本をみつけた。(中2の孫の数学の問題集を買ったのだが)

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1万円と高額なので買うのをためらいじっくり座って読ませてもらった。

筋膜リリースはこの本が元になっているのが分かった。

これは訳本で、著者も訳者も理学療法関係の人だ。

著者のYOU TUBE





Fasciaの定義だが

「筋外膜・筋内膜・筋周膜」


これは私たち整形外科医と同じ。

しかし読み進めていくと

筋膜の最外側部が脂肪層・・・・浅層

皮下脂肪の深部に体幹の軸性筋膜・・・・筋外膜、腱や靭帯を取り巻く膜、骨膜、神経組織を取り巻く髄膜筋膜、内臓を取り巻く内臓筋膜



このへんから私はついていけない。Fasciaをどう訳すか?どう定義するかの問題となる。皮下脂肪をFasciaという整形外科医は日本にはいないと思う。

トリガーポイントの章の「要約と結論」

トリガーポイントの研究は、病因学的、病態生理学的な筋膜の役割と、トリガーポイントの管理について調査する必要があることが明白である。・・・・多くの未解決の問題がまだある。・・・・技術的前進が増すことで、トリガーポイントとそれらの当面の環境を実際に視覚化することが近いうちに可能となるだろう。


運動神経Aα、筋紡錘へいくAγ神経はいずれも筋肉についている。筋肉の伸張、収縮によって筋膜もそれに伴う。筋膜には知覚神経が多くあるものと思う。

筋膜を取り立てて注目する必要はない。過敏になった知覚神経の先端のポリモーダル受容器のあり場所さえわかればいい。

「筋膜リリース」というのは手技療法家の独特な言い回しのようなきがする。別に悪いと言っているのではないが額面通りの意味はないだろう。

「指圧の心は母心、押せば命の泉わく」有名な指圧家の言葉だが、これを検証するのと同じようなものだろう。

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一方、「痛みの考え方」〜しくみ・何を・どう効かす〜 丸山一男著(ペインクリニック学会専門医)

痛みを電気生理学的に説明していて、解りやすいいい本だと思う。

この本には筋膜は全く出てこない。

痛みの記憶は主に脊髄後角のジャンクション部で行われる。

持続的な痛み刺激はNMDA受容体を開口する。

三環系抗うつ薬は「NMDA受容体のCaの流入抑制が推定される。



ただし、P264の「神経圧迫は神経障害を引き起こす」はいかがなものかと思う。

圧迫→血流障害→Schwann細胞が産生するミエリンが変性


・C線維はもともと無髄神経。脱髄性疾患(多発性神経炎、ギランバレーなどは麻痺性疾患)

・体位によって痛みが変わる

・どの部位の痛みでも圧迫があるか検査するのか?

・治療による経過があきらか




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# by junk_2004jp | 2016-07-19 13:55 | 痛みの生理学 | Trackback | Comments(3)