2009年 01月 27日
肘の内側を打ったときの痛み 尺骨神経を叩打したときの痛みと勘違いされているようですがそうではないと思います。 http://www.caringmedical.com/symptoms/hackett.asp# Ulnar Collateral Ligament=尺側側副靭帯 Referral Pain Pattern=関連痛パターン あるいは次の図のような上腕の筋肉を叩いたときの関連痛なのかもしれません。 尺骨神経溝が近くにありますから、神経を叩いたときの痛みと誤解されているのでしょう。 神経線維の途中には機械的刺激の受容器がついていませんので、神経線維を叩いても痛みはしょうじません。 神経線維の先端には受容器がついています。 神経線維を叩いたり、神経線維が癒着したり、神経線維が圧迫されたりすると痛みが生じるなんてばかなことを言ってはいけません。かってに痛みの生理学に矛盾することを言ってはいけません。 素直に痛みの生理学者の言っていることを勉強してください。 私は独自の理論をいっているのではなくて、痛みの生理学者の書いた本を読んで、忠実に事実をのべているだけです。 医学の根幹を成す生理学。 それを無視して出来上がっている現在の損傷モデル。 臨床の場に於いて理論と現実との違和を認めながらも、 多くの医療従事者は矛盾だらけの損傷モデルに少しの疑いを持つことなく、 日々それに基づいて診療を行っている。 これは薬缶頭さんの書いたアマゾンのレビューからです。私たちは医療の根幹をなす生理学を無視してはいけません。 痛みとはなになのか、痛みのおこるメカニズムはどうなっているのか。なぜ痛みが慢性化するのか、私たちは生理学を勉強してそれを生かしていかなくてはなりません。 _____________________ 下肢のギプスなどで腓骨神経麻痺が生じることがあります。足関節の背屈が出来ない、知覚麻痺もおこります。 痛みはありません。麻痺しているのですから。このような患者さんを何回かみたことがあります。 当初、痛みが生じるのは、ギプスの圧迫によって静脈圧迫によるうっ血性の痛みなのでしょう。輪ゴムを指に巻きつけたら痛いでしょ。神経が圧迫されて痛いのではありませんよ。出来上がった腓骨神経麻痺は痛みがありません。 >腓骨神経麻痺についてですが、加茂医師は神経圧迫では運動麻痺はでますが、知覚麻痺や疼痛はでないと論じています。臨床でギプス障害での腓骨神経麻痺に疼痛、知覚障害が起こるのはよくあることで、故意に腓骨神経を圧迫することで、しびれや痛みを誘発できます。部位は違いますが、肘(尺骨神経)を打ってしびれる経験はどなたでもあると思います。慢性化した肘部管症候群が有名です。 加茂医師は神経圧迫では運動麻痺はでますが、知覚麻痺や疼痛はでないと論じています。 私、そんなことを言った覚えがありません。運動麻痺や知覚麻痺が生じるが疼痛は生じないといっているのです。 臨床でギプス障害での腓骨神経麻痺に疼痛、知覚障害が起こるのはよくあることで 知覚が麻痺していて疼痛が生じている???知覚麻痺とは知覚神経が脱分極しないということです。疼痛とは脱分極しているということです。 http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_94.htm この写真は当院で撮ったものです。肘部管症候群による尺骨神経麻痺の手です。骨間筋の委縮がみられます。尺骨神経領域に知覚麻痺があります。痛みはありません。 麻痺、痛み、しびれ、このような言葉の意味をしっかり押さえていきたいものです。 痛みが生じるメカニズムは? 麻痺が生じるメカニズムは? 「しびれ」とは知覚鈍磨~知覚脱失のことなのか、ジンジンとした知覚異常のことなのか?どちらをいっているのか?
by junk_2004jp
| 2009-01-27 01:19
| 痛みの生理学
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