心療整形外科

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2009年 01月 27日

心因性の痛み

私は「心因性疼痛」という言葉は臨床では使いません。

心因性疼痛とは損傷モデルを信じている人が、その対極にある痛み、損傷モデルでは説明できない痛みを「心因性疼痛」といっているような気がします。

痛みは「感覚的、情動的体験」と定義されています。

痛みは脳で認知して脳が反応しているのです。

だから心因が関係しない痛みはありえないのです。

痛みは身体の部位と脳との情報のやり取りです。

しいて「心因性疼痛」というのなら、「脳内だけの痛み」「身体との情報のやりとりがない痛み」「妄想としての痛み」とでももうしましょうか。

そのような痛みはあるかもしれませんが、とてもまれなもので、またそのことを現代の医学で証明するのは困難なことでしょう。

ほとんどの痛みは身体と脳との情報のやり取りです。

私は損傷モデルで痛みは説明できないと思っています。ほとんどの痛みは筋性疼痛だと思っていますから、心因性疼痛という言葉は使いません。

「不安が大きく関係した痛み」「緊張が大きく関係した痛み」ということがありますが、筋肉はそのようなことに大きく影響を受けますね。

侵害受容性疼痛、神経因性疼痛、心因性疼痛という分類はよくみかけます。

侵害受容性疼痛とは侵害受容器を介した痛み、神経因性疼痛とは侵害受容器を介さないで身体から脳に伝わる痛み、心因性疼痛とは上記の侵害受容性疼痛、神経因性疼痛ではない痛みということになるのでしょう。

サーノ博士のTension myositis syndrome (TMS)は心因性疼痛をいっていると思うのならそれは誤解です。

「筋肉の緊張が痛みの原因だ」といっているわけです。ここのところはよく誤解されるところです。

サーノ博士のやり方は慢性疼痛の一つの認知行動療法なわけです。それを利用するのも一つの方法でしょう。
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by junk_2004jp | 2009-01-27 13:11 | 痛みの生理学 | Comments(0)


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