2009年 03月 05日

絞扼性神経障害

麻痺

番長からの紹介の患者さんがこられた。

左腕が水平より上に上がらない。痛みやしびれはない。

左の棘下筋がぺこりとへこんでいる。

頚のMRIを持ってこられた。C5・6にヘルニアがあり、それが原因だと説明を受けている。将来、歩けなくなるかもしれないとのことで、骨盤から骨を取ってきて固定術をすすめられている。

診断は間違っていると思う。

棘下筋へいっている運動神経だけが麻痺しているわけで、それが神経根が原因であるはずがないと思う。

まず、過去にヘルニアが原因でこのような症例があったのか?

私の家だけが停電のとき、私の家の引き込み線のどこかに不具合があるとみるべきなのだ。遠い中継基地に原因があるはずがない。

このようなことはすぐにわかることではないか。

肩甲上神経、絞扼性神経障害、棘下筋で検索してみてください。

肩甲切痕部で圧迫を受けて麻痺、ガングリオンなどが原因となることがある、バレーボール選手。

肩甲上神経は棘上筋と棘下筋を支配している神経なので、棘上筋の麻痺もあり水平より上に腕を挙げることができないのだろう。

頚椎ヘルニアの手術は無意味だと思う。

肩甲切痕部での絞扼の可能性はある。すぐにフリーにしても神経が再生するかどうかはわからない。

番長、これをコピーしてあげてください。
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by junk_2004jp | 2009-03-05 13:00 | 痛みの生理学 | Comments(5)
Commented by bancyou1965 at 2009-03-05 18:31
御高診ありがとうございました。
Commented by 通りすがり at 2009-03-05 22:08 x
質問なのですが、ヘルニアでは痛みは起きないという事なんですが、神経圧迫ではなく、軟骨が仮に飛び出したとして、そのために関節包内の内圧が高まり関節包自体にある感覚受容器が刺激され痛みを生じるという事はないのでしょうか?
Commented by junk_2004jp at 2009-03-07 00:42
ないでしょう。
Commented by 匿名脊椎外科医 at 2009-03-07 19:06 x
棘上、棘下筋の他、三角筋と上腕二頭筋の筋力は如何だったでしょうか?C5/6中心性のヘルニアの場合、上記のようなKeegan typeの麻痺はしばしば見られます。ヘルニア=神経根の障害、ではありません。肩甲上神経絞扼障害との鑑別は難しいですが、肩甲切痕部のガングリオンの画像的証明が得られないことももあるかもしれません。腱板断裂など、これだけの情報では全く判断できない鑑別診断もあるかと思いました。
Commented at 2009-03-07 20:01 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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