2009年 04月 01日

痛みと麻痺

「痛み学・NOTE」22. 圧迫性神経障害の症状は「麻痺」か「痛み」か?

患者さんの話を聴いていると、痛みと麻痺の関係が全く分からない医師がなんと多いことかと思う。

脚腰が痛いといって病院にいくと、「神経が押さえられている。このままだと車いすになっちゃうよ。」なんてい
われて、将来の麻痺を予想される。そして患者さんはおそれおののく。

痛みとは神経線維の中を電気信号が激しく脱分極、再分極を繰り返しながら脳へと進んでいく現象です。

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脳がその電気信号を過去の記憶や環境などいろいろなことをベースにして瞬時に判断、反応しているのです。

一方、麻痺とはこのような電気現象が起きないということです。

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痛み、しびれ(ジンジン、異常知覚)と神経性麻痺とはこのように全く逆の現象です。

痛みやしびれを訴えて病院へいくとその逆の麻痺の可能性を予測される。これは全くおかしなことなんです。

神経が圧迫をうけると痛みやしびれが生じるという生理学は存在しません。
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by junk_2004jp | 2009-04-01 18:15 | 痛みの生理学 | Comments(7)
Commented by じゅん at 2009-04-01 20:56 x
>「神経が押さえられている。このままだと車いすになっちゃうよ。」

それに加えて手術以外に根治する方法ないよ。
まさに私が言われたセリフです。
日本整形外科学会の会員の先生でした。
医師でも痛みと麻痺を一緒くたにされてる方すごーくいると思います。
Commented by junk_2004jp at 2009-04-01 21:10
そうなんですよね。

それも一流といわれている病院で。

巷に溢れる腰痛本も。

Commented by じゅん at 2009-04-01 21:30 x
加茂先生はこの違いを経験でわかったのですか?
それとも学会なんかで情報交換されるものなのでしょうか?

Commented by junk_2004jp at 2009-04-01 22:29
大学で臨床の前に生理学で習います。

治療成績や術式を云々する前に診断の基本を勉強していただきたいものですね。
Commented by TK(タク) at 2009-04-01 22:46 x
私が、読んだ本。

好きになる生理学 田中越朗著
講談社

ちょっとした本屋にあると思います。平積みなってましたし。
本当に、素人向けですが、この本で知ったバックグラウンドがあると、加茂先生の講義されてる事が、おかゆの様にするっと、入ってきます。
Commented by ひつまぶし at 2009-04-02 12:40 x
最高学府の、一番偏差値の高い、募集定員も少ない超狭き門に入って・出て、博士号を持つ方達も多いというのに、「痛みと麻痺の違いがわからない」というのは、いったいどういうことなのでしょう・・・・・?
こちらには、それがわからないのです。
Commented by junk_2004jp at 2009-04-02 12:58
それも学問の世界のトップに上り詰めた人たちが・・・・

これはとてもおもしろい研究材料になりますね(笑)。

たぶん若い時に構造から勉強をはじめたということ、先輩から受け継ぐ徒弟制度のような雰囲気があったことなどでしょうか。

それと、今さら聞けないという雰囲気わかります?w


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