2009年 04月 06日

狭窄症様のご質問

私はTPBvs手術などとは毛頭ございません。生理学の解釈があまりにも??なのです。先ず一定水準以上のTPB、安全と費用対効果は大事かもしれませんが、最終的には患者がいかに早く回復し社会復帰出きるかです。TPB信者や手術信者は関係ありません。手術の場合はメリット、デメリットの説明を受けます。今は説明責任の関係からか最悪な場合も聞かされますが、私は主治医から保存療法を選択した場合のデメリットも聞きました。

私の場合では足に軽い麻痺のような症状が出た時に、先ず画像診断を行い頚部脊髄の圧迫がありましたが、その他何軒も鍼灸院、接骨院、ペインクリニックのTPBを行いましたが、特に鍼灸院、接骨院では保存療法のデメリットは話してくれません、「手術しても良くなりません」「絶対に切ってはいけません」無駄な保存療法の場合は誰が費用と責任を取るのでしょうか?

保存療法の場合はデメリットの説明は必要ないのでしょうか?こちらでは殆んどいらっしゃらないようですが、脊髄圧迫、神経根圧迫による機能障害、機能麻痺の方を多数しっているのですが私の見間違いでしょうか。


ごもっともなご質問です。私は診察していませんので推測でしかお話できません。

脊髄不全麻痺by頚部の脊柱管狭窄症

この場合は痙性歩行(パタパタする歩き方、スリッパが脱げやすい)、手指の巧緻運動障害(ボタンがとめにくい)などの運動麻痺ではじまるようです。ごくたまにしか診ません。

問診や腱反射の亢進、病的反射の出現で診断はわりと簡単です。

歩き方がへんなので、また腱反射の亢進などから、二次的にMPS(筋筋膜性疼痛症候群)がみられることがあります。知覚神経は保たれているのでしょう。

私のところでは近年2例ありました。

一人は地元で特に異常なしといわれていた人ですが、私が見たところ脊髄症+二次的MPSでした。手術をすすめました。あとで手術をしてよくなったという電話をいただきました。

もし完全麻痺になりますと痛みではなく次のような麻痺になってしまいます。

2008年9月3日、新聞各社は次のニュースを伝えている。鳥取県立厚生病院における医療過誤により、医療賠償4500万円を支払うという記事であった。

2005年3月、頚部痛と両手の痺れを主訴とする女性が鳥取県立厚生病院を受診した。検査の結果ではヘルニアによる「脊髄の圧迫」が原因とされ、減圧手術が行われた。

手術は成功し脊髄を圧迫していたヘルニア組織は摘出されたが、右手足に麻痺が現れた。これは術後の浮腫によって「脊髄を圧迫」したことが原因とされ、再び減圧する再々手術が行われたのである。

ところが再々の術後には更に浮腫が広がり、今度は両手足の麻痺が起った。

病院側は手術に落ち度はなかったと主張したが、結果的に両手足の麻痺になったことを認めて賠償することになったというのである。


だから、MPS研究会の脊髄専門医は次のようにおっしゃっています。

「脊髄麻痺のサインが出ていて生活に支障があるものを手術するようになっていきました。」


もう一つは「な~んちゃって脊髄症」です。

これはhttp://junk2004.exblog.jp/10648988/ここでとりあげたように、手足がしびれる、痛いというだけで頚のMRIを撮りたまたまみつかった骨棘、後縦靭帯骨化、脊柱管狭窄が脊髄を圧迫しているからだと誤診されることがあるのです。この症例も脊髄専門医によって診断されたものだと思います。このようなことは少なからず経験しています。

この症例は無症候性の骨棘+MPSだったのです。

本来、麻痺性疾患に対してレントゲンやMRIが必要なのです。疼痛性疾患に対しては痛みを伴うことがある特殊な疾患(悪性腫瘍、感染症、骨折、リウマチ)を除外する意味しかないのです。

だから最近、「痛みに対して画像診断は無意味」というような報告もされています。

重篤な基礎疾患のない腰痛患者に画像検査を行っても臨床転帰は改善しないことが、アメリカ・オレゴン健康科学大学のRoger Chou 氏らが実施したメタ解析で明らかとなった。Agency for Healthcare Policy and Research(AHCPR)ガイドラインは急性腰痛発症1 ヵ月以内の画像検査を否定しており、重篤な基礎疾患を示唆する臨床所見(いわゆるred flags:癌、感染症、馬尾神経症候群など)のない慢性腰痛には画像検査を行うべきではないとするガイドラインもある。しかし、現実には患者の要望などもあってルーチンに施行したり、臨床所見がないのに行われる場合が多いという。Lancet 誌2009 年2 月7 日号掲載の報告。

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今までは脊髄についてお話しました。

次は神経根(末梢神経)についてです。

神経根症、神経根障害などという言い方がよくされますが、こういう逃げた言い方は禁止にすべきではないでしょうか。堂々と「神経根の圧迫による末梢神経麻痺」と言えばいいのです。

しかし、実際に起きているのは麻痺ではなくて痛みなのです。筋肉が痛いと力が入りませんのでこれを神経原性の麻痺と誤診されることもあります。

神経根が圧迫を受けると本当に痛みがでるのかという問題になります。私はこれが間違いだといっているのです。そのような生理学上の事実はありません。

MPSととらえて治療すればよいのです。

私が本に書いた症例やHPで紹介した症例はだれもが知っているとても有名な脊椎脊髄専門の病院経由のものも少なくないのです。

とても有名、神の手を持つということと、別の問題のような気がしています。
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by junk_2004jp | 2009-04-06 18:06 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(2)
Commented at 2009-04-06 23:06 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2009-04-08 09:32 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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