2009年 04月 28日

馬尾症候群

馬尾症候群なんていわないで、「椎間板ヘルニアによる馬尾神経麻痺」といえばいいのではないか。

脊柱管狭窄症の馬尾型は「脊柱管狭窄による馬尾神経麻痺」とすればいい。
馬尾型は、自覚的には下肢、臀部および会陰部の異常感覚、膀胱直腸障害、下肢脱カ感や性機能不全を訴え、疼痛はない。

いずれもとても稀な疾患で、脊柱管狭窄症の馬尾型なのかな?と思われるケースを一つだけ経験している。

おそらく他の整形外科医もそうなんだろうと思う。

馬尾症候群は48時間以内に手術をしないと、麻痺が完全には戻らない可能性があるということだ。

先日見せてもらったビデオ(以前にも見たことがあったのだが)はその珍しい馬尾症候群と思われる映像があった。

風呂場で急に激痛に襲われた。・・・・・たぶん大腰筋などの急激な攣縮(spasm)がおきたものと想像する。それは激しい痛みであったろう。

b0052170_2382044.jpg


このときに、髄核が大量にドバッとはみでたのだろう。それが馬尾神経を圧迫して、麻痺が生じた。

脚の感覚がなくなり、脚が動かない、排泄困難・・・・・・つまり麻痺している。

24時間以内に圧迫している髄核を取り除く必要がある。

このようなことはとても珍しいことなのだろうと思う。

想像だけれども、筋肉の強い若い人の方が可能性があるのかな?ヘルニアがない人のほうが一挙に脱出するので危険なのかもしれない。

つまり、ヘルニアのある人はもはやがけ崩れがおきてしまっているので、地震がきてもそれ以上くずれようがない。これは想像です。

全身麻酔、筋弛緩剤を投与した時点で大腰筋の攣縮は治まるであろうことは想像できる。

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一方、痛みやしびれがヘルニアが原因だろうか?このときは緊急を要しないで3ヶ月もねばっている。麻痺のときと大きなちがいだ。

ヘルニアによって麻痺がおきたり、痛みがおきるという理論は納得できない。大量なら麻痺で少量なら痛みやしびれという理論はおかしい。

痛みやしびれの原因はやはり筋肉のspasmなんだろう。そのために、あるいはいつのまにかヘルニアが生じているとみたほうがよい。

このように考えると、いろいろなことをうまく説明できる。

ヘルニアがあっても痛くない人が大勢いる。
ヘルニアがなくても痛い人がいる。
手術をして治る人もいれば治らない人がいる。
各種ブロックで治ることがある。
いろんな治療で治ることがある。
麻痺が生じることがないので、あわてて治療しなくてよい。
必ず圧痛点があり、筋肉の緊張がみられる。
真の神経学的検査の異常がない。
筋力低下、しびれ、冷汗などMPSの症状と矛盾しない。
神経を押さえても牽引しても痛みは生じないという生理学的知見に矛盾しない。
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by junk_2004jp | 2009-04-28 23:21 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(10)
Commented by 脊柱男 at 2009-04-29 01:02 x
仮説だ科学だ宗教だ、そんな単語が出てきた日にゃぁオジサンお手上げです。

ちなみに28日放送されたTBS系の「これが世界のスーパードクター10!」はご覧になったのでしょうか?

ttp://www.tbs.co.jp/program/superdoctor_20090324.html

ま、みたところでどうせ全身麻酔の・・とかなんだろうな。

ただいま編集作業中です。
しばし待たれ。
Commented by はる at 2009-04-29 02:50 x
私も内視鏡の権威吉田医師見ましたし、いくつかの書き込みでは皆さん手術に対して
非常に勇気が出たという書き込みが多かったです。

医師の技術の差は確かにあるかもしれません。がこれでも全身麻酔が出たら
あまりに先生の患者さんが可哀想な気がします。手術で直る可能性の方まで・・・

一度の手術で完全ではなかった場合、多くが2度目でより一層効果的な手術になっているようです。
手術に立ち向かう勇気も与えてあげてください。
Commented by junk_2004jp at 2009-04-29 10:05
まず、診断の問題があると思います。

これが神経を圧迫し神経の周囲に炎症が起きることにより、腰痛だけではなく、下肢のしびれや疼痛、筋力低下などを起こします。場合によっては、膀胱や直腸の障害を起こすことがあります。

このような診断をする生理学的根拠があるのかどうかということ。

それから、あなたの逆の意見もあるわけです。

http://junk2004.exblog.jp/10291089/

結局、Carragee博士は、「手術を受けるか受けないかの選択はつまるところ患者の好みの問題になる」と述べている。(FILE510)

ということですね。

一方的な情報ではなく、公平な情報によって初めて患者さんは好みを選択できるのだと思います。
Commented by アクビ at 2009-04-29 22:00 x
私は42年生きてきてこのかた一度も手術の経験はありません。
それだけに、手術を決意される方の心中はいかばかりかと・・・想像するに余りあります。
ましてや、二度三度の手術で良くならなかった、というお話を聞くと尚更・・・。

>手術に立ち向かう勇気も与えてあげてください

より安全で効果的な治療法がある以上、少なくとも身内や友人には、手術を第一選択肢として積極的に勧めることは私はしません。

もちろん、本当に手術のみでしか方法がないというなら別ですが。

手術の必然性を考えるとき、診断の問題もどうしても関係してきますね。

ヘルニアに起因するといわれている痛みで、本当に手術は必然的なのか・・・診断において、麻痺症状の有無が的確に判断されたのか・・・。

手術で良くならなかった人の場合、一体何が問題だったのか・・・そこを十分検討・考慮する必要があると思います。

それでこそより客観的な結論に近づくことが出来るのではないでしょうか。
Commented by 脊柱男 at 2009-04-29 23:32 x
結局アクビさまが言いたいことは、全ては筋肉が原因ってことでしょ?
私は100%手術しろなんて思ってません。

あなたは細かいことツッこまれたら、仮説だ科学だ宗教だって友人に話すのですか?

もう終わりにします。
お邪魔しました。
Commented by junk_2004jp at 2009-04-30 02:17
そうですね、脊椎男さんの言う通りですね。もう終わりにしましょう。
Commented by アクビ at 2009-04-30 02:48 x
脊柱男さんは冷静かつ建設的な議論をお望みなのかと思っていましたが、どうやらそうではないようですね。

>あなたは細かいことツッこまれたら、仮説だ科学だ宗教だって友人に話すのですか?

手術で良くならない例があること、痛みの研究が進んで最近まで常識とされてきたことが覆りつつあること、そういったことを話します。

私は、多角的、総合的に評価する必要があると言いたいのです。
100%手術するな、とか、全ては筋肉だ、とか、そういうことではありません。
ヘルニアによる症状で、手術が必要な場合があることは理解しています。

なお、痛みの生理学についてはたぶんお互い勉強不足ですから、別の機会があればより有意義な議論になるかもしれませんね。

こちらこそ長々としつこくてすみませんでした。
Commented by はる at 2009-05-01 13:22 x
アクビ様

手術を決める理由はいろいろです。激痛や歩けない人、スポーツをしたい人、趣味を楽しみたい人。

あのTVを見た腰の悪いあなたの身内が手術を決めても、あなたは辞めさすのですか?
はっといてあげてください。ほとんどが良くなるのですから。
それでも止めたらそれこそ宗教の世界ですね。カルト教団ではないのですから。

手術で直る可能性があるのに何年も保存療法を信じて続ける方が、安全で経済的なのですか?
でも直る可能性があってもとにかく激痛より1cmでも切るのは嫌な方もいらっしゃるでしょうから、
そんな方は保存療法しかしょうがないでしょうね。

あなたがどれだけの統計から言っているのか分かりませんが、麻痺がなくても
酷い痛みや痺れだけで皆さん手術しています。それで良くなってますね。

何度も手術され良くならなかった極々稀な方を基準に考えるのが、
あなたの言う多角的、総合的評価なのでしょうか?

痛みだけで手術した場合、なぜ多くの方が良くなるのでしょうかね。
とりあえず全身麻酔は嘘臭いので、それ以外のなにか有力な情報がありましたら教えてくださいm(__)m
Commented by uoom at 2009-05-01 23:04
はる様
私は手術でよくなった人を知りません 本当にいますか
私は手術をしなくても十四年間 仕事は休んでいません
痛みで手術はしないよね と主治医に止められています
セカンドオピニオンとは利害の無い医師に意見を聞いてみるのが
いいと思います 同系の医師は同じ意見になると思います
同じことを習ったのでしょうから
ちなみに私の病気は脊椎靭帯骨化症といういやな
病名をいただいております 痛みにこだわらない治療が一番と思って
おります 手術後の痛々しいこと  見るに耐えません
我が身に置き換えて 体験者の話などみて心を痛めている者です
Commented by 大奥敬一郎 at 2014-03-26 18:03 x
脊椎化膿症の診断で腰部L2.3の椎弓切除手術で痛みは取れましたが、熱が下がらず、膿瘍検査結果、18日後脊椎カリエス判明、病巣は脊椎の前方であり、薬餌療法開始1ケ月過ぎても膿瘍は治まらず再度1度目と同部分後方より手術、麻酔から覚めると下半身に異常が生じる。医師は其の内薬が効いて良くなる、のオーム返し、その後5ケ月薬餌療法で入院するも、薬が効かず手の施し様がないと,死の宣告を受ける、そして術後の下半身麻痺と排尿便の障害についても原因は分からない、家族で探した病院へ転院、脊椎カリエスは完治,しかし前病院での2度目の手術での後遺症で、鍼灸、電気治療等行いましたが、効果なく現在ペイン科で、9種類の薬を、朝、昼、夜、寝る前の薬付けですが、下半身の痺れと、1日中便が出ている状態で苦しんでいます、良い治療方は
ないでしょうか、宜しくおねがいします。


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