2009年 10月 07日

頚部脊髄症+MPS

b0052170_023354.jpgAさん(60歳代、女性)は頭を強く打って両手にしびれ、頚痛がおきました。

整形外科でMRIを撮り、これは大変だということで、県立病院へ紹介。手術によって頚から下が麻痺するかもしれないといわれたので、他県の有名病院で手術しました(2年前)。

しかし、手術後も全く痛みやしびれはとれませんでした。

現在

バビンスキー反射(+)、フスクローヌス(+)、膝蓋腱反射亢進

スリッパが脱げやすい感じ、ボタンをとめるような動作がしにくい。

以上からAさんは頚部脊髄症(脊髄麻痺)があることがわかります。

しかし、運動麻痺はとても軽度で歩行も特に異常にはみえません。

Aさんの愁訴の原因は頚部脊髄症による症状ではないのです。

図のような圧痛点がありました。

筋肉は硬く強く緊張しています。

TPB後は「しびれがとれた!楽になった!」とのことでした。ボタンをとめる動作もよくなりました。

Aさんの愁訴はMPSによるものだったのです。

このように医師は頚部脊髄症(ヘルニアによる)がありますと、すべての症状がそのためと早ガッテンしてしまうことがあります。

軽度な脊髄症では運動麻痺も軽度で、知覚は保たれています。脊髄症にMPSが合併していたのです。

手術によってかえって悪くなったとのことですが、それは頚の後ろ側に切り傷ができて、しばらくは固定していたのでMPSが悪化したのでしょう。

今後の治療の方向が見えてきました。

手術について詳しくは知りませんが、除圧をしたのですから一定の意味があったのだろう(麻痺進行防止)と思います。

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もう一例

b0052170_0453080.jpgBさん(60歳代、男性)は慢性の肩こり、腰痛、座位から立ち上がるのが困難という症状が続いています。

後縦靱帯骨化症といわれています。

病的反射(バビンスキー、クローヌス、腱反射亢進)はありません。つまり脊髄症ではありません。

ということは後縦靱帯骨化は無症候性と考えるべきです。

コリコリ筋が体中にいっぱいあるのです。

線維筋痛症(に近い)病態です。頚のレントゲンをとったらたまたま後縦靱帯骨化が見つかっただけで、それは無症候なのです。

しかし、すべての症状が後縦靱帯骨化のためだと早ガッテンされることがあります。

MPS(FM)+無症候性の後縦靱帯骨化
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by junk_2004jp | 2009-10-07 00:55 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)


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