2009年 12月 23日

若い鍼灸師よりのメール

先日、整形外科に勤務する若い鍼灸師よりメールをいただきました。このメールをブログに載せることは了解を得てあります。

経験を積んだ整形外科医の院長と、経験の浅い鍼灸師。しかし、感性は若い鍼灸師のほうがいい。

この差は一体なぜなんだろう?

私は医師を育てる教育に問題があると思っている。

院長はたぶん整形外科専門医だろうが、専門医維持の教育研修会で、筋筋膜性疼痛症候群を習っていないのです。私も専門医ですが、教育研修会で聞いたことがありません。

そして、意味の分からない「脊柱管狭窄症」などの講演を聞いているのです。まじめな医師ほど洗脳されるのかもしれません。私なんか、「なにいってるんだい」なんて思っているタイプです。(先日、タクちゃんが教えてくれたビデオ)

馬尾型が麻痺、根型は疼痛、混合型はその両方一つの病名カテゴリで麻痺と疼痛が混在するのはばかげています。(神経性)麻痺とは電気活動が起きていないこと、疼痛やしびれは電気活動がさかんなことです。圧迫する場所の違いで逆の現象が起こるなんてことは考えられません。

脊柱管狭窄症で起こるとすれば「馬尾型」です。これはペインクリニックや鍼灸の分野ではなく脊椎外科の問題です。


お忙しい中、突然のメール申し訳ございません。私は整形外科に勤めている**歳の鍼灸師です。

勤め始めまだ****しか経っていないのですが、最近院長の診察結果に疑問を持ちました。

脊柱管狭窄症だと診察され長年整形外科に通われていたAさんが、この度私が治療をさせていただいたところそのAさんは、脊柱起立筋(背部~腰部にかけて)の硬結及び圧痛、殿部の硬結、下肢の圧痛がありました。治療では、筋肉の硬結緩和、血流改善を目的とし硬結・圧痛部位に刺鍼を行いました。

その結果、3回目の鍼灸治療で刺痛が無くなり、現在では(治療7回目)前屈時に重痛のみになったということです。治療結果としては、筋肉の弛緩、痛みの緩和、冷えの解消が得られました。

この時「どうして脊柱管狭窄症だと診断されたのに痛みが無くなったのだろう…」と疑問に思いました。鍼灸は筋肉や血管には効果を発揮できますが椎間板や骨等には直接的には作用できないのです。

疑問は日々募るばかりで、ある日院長は「腰が曲がっていたり、椎間板ヘルニアがあっても痛みもなく気づかない人もいますから」と患者さんに説明しているのを聞いて「え~!?」と衝撃を受けました。

では、Aさんとヘルニアがあっても痛くない人の違いは何だ?!と思いました。そこから私は色々な書物を読み、この度先生の「トリガーポイントで腰痛は治る!」という本に出会いました。

本を読ませていただき、すごく納得出来ました。疑問がすべて晴れました。

そして、整形外科医の筋肉への見直しの大切さを知ったと同時に、今まで以上に筋肉と鍼灸治療との関係性の大切さを実感し、精進が必要だと感じました。

まだまだこんな若造ですが、鍼灸を必要としてくれる方の役に立ちたいと思う気持ちはベテラン鍼灸師に負けたくありません!患者さんから感謝の言葉を言われた時涙を流すほど感動したのです。嬉しすぎてたまりませんでした。

そこで、先生にお聞きしたい事があります。これは聞き流して頂いても構わないのですが、先生は鍼灸治療をどう思いますか?

先生の本には鍼灸が何度か書かれているので…。

鍼灸は術者によってやり方も考え方も180°違う事もあるのか世間には良く思われていない場合が多くあります。

院長は…鍼灸は効かないからと患者さんに説明していました…。院内の私の存在意義はなんだろうと思った時もあるぐらいです。西洋医学から見れば、東洋医学の鍼灸はどう思われているのでしょうか?

夜分遅くに申し訳ありませんでした。先生の本、私にとって宝物になりました!これからもこんな私ですが、応援しております!!

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by junk_2004jp | 2009-12-23 11:22 | MPS | Comments(7)
Commented by TK(タク) at 2009-12-23 14:59 x
はい、TK(タク)です。また、出てきました。m(__)m

>「腰が曲がっていたり、椎間板ヘルニアがあっても痛みもなく気づかない人もいますから」と患者さんに説明しているのを聞いて「え~!?」と衝撃を受けました。

ヘルニアがあっても、痛くない患者がいるの有名な話ですが、まあ、私もヘルニアになって調べて知ったわけですが。

では、痛くなるヘルニアと痛くなるヘルニアの違いは何処にあるのでしょうか。


整形外科で有名なこの先生が解説をされてます。ビデオが始まります。
ttp://ds-pharma.jp/medical/gakujutsu/undouki_spine/seminar/se04/index.html#nogo


炎症メディエータのTNF-αが関与するか、しないかと言うことだそうです。
TNF-αは何処の侵害受容器を感作するのでしょうか。侵害受容器を感作してないのなら、異所発火なのでしょうか。

ヘルニアは下肢痛もともなう。

TNF-αの発現にはシクロキシゲナーゼ2の関与はあるのでしょうか。
Commented by ひつまぶし at 2009-12-23 16:37 x
拝復 若い鍼灸師さま。(あ?私宛の手紙ではなかった?)
院内でのあなたの存在意義について、院長の気持ちはともかく、通っている患者さんたちにとってはとても大きいものと想像します。
ひょっとしたら、お目当ては院長ではなく、あなたがいるから、その整形外科に通院しているという患者さんも多いかも知れません。
なにしろ、3回目の治療で効果が出始め、7回目にしてはっきりとした結果を患者さんが感じることができたのですから。
ふつうの整形外科に通院しているだけで、そんな目を見張る変化が期待できましょうか?
院長の「鍼灸は効かない」という言葉は、「鍼灸でヘルニアは引っ込まない(あたりまえだ)」「鍼灸で馬尾症候群の治療は分野外」ぐらいの意味しか持たないはず。
わからずや相手に落ち込んだり腐ることなく、目の前の患者さんの声に耳を傾け、視野を広げて、いっそう腕を磨いてくださることを期待しています。
鍼灸の可能性については、若い鍼灸師さまが一番信じてらっしゃるのでしょう?
患者さんたちもきっと同じ思いで通院していることと思います。
Commented by TK(タク) at 2009-12-23 17:23 x
訂正
○では、痛くなるヘルニアと痛くないヘルニアの違いは何処にあるのでしょうか。
×では、痛くなるヘルニアと痛くなるヘルニアの違いは何処にあるのでしょうか。
Commented by ゆうき at 2009-12-23 23:49 x
そういえば・・・。
整形の先生に 鍼ってどうなんかな?って聞いたら
鍼へ行っても、治りませんねぇ。と言われ、でも気になるので、鍼へ行き
鍼の先生に、整形の先生に 鍼行っても 治らんって 言われた。って言ったら、鍼の先生は、自分達は国家資格を持ったプロです。整形の先生が、治せないことも治せるし、また その逆 自分たちが 治せないことを
整形の先生が治せることもあります。
ヘルニアは手術しなくても治ります。しかし、腰痛に完治はありません。
寛解なんです。またなるけど、また治る。そういうことです。と言われて、少し悩んだのが、今年の夏の出来事でした。
Commented by アクビ at 2009-12-24 01:36 x
>「若い鍼灸師」さま

>院長は…鍼灸は効かないからと患者さんに説明していました…。

心中お察し申し上げます。
そんなことを患者さんに言うなんて、まるで電機メーカーの社長が「うちの修理技術者の能力はあてになりませんから」って客に行ってるようなもんですね。
雇っておいてそりゃないでしょ・・・(-_-;)
客に対しても失礼極まりない発言です。
こんなことを言えるのは、やはり医者という特殊な生業の特権なのでしょうね。
これが電機メーカーなら信用を失いかねないですが、医者ってことになるとなんとなく許されてしまうというか、あまり文句も言われない(医者のいうことは絶対という気がするから患者も異議を唱えにくい)。

>院内の私の存在意義はなんだろうと思った時もあるぐらいです。

院長のために仕事しているのではなく、患者さんのために仕事している、お給料は院長からもらっているのではなく、患者さんからいただいている、そのように思えばよいのではないでしょうか。

(つづく)
Commented by アクビ at 2009-12-24 01:41 x
>西洋医学から見れば、東洋医学の鍼灸はどう思われているのでしょうか?

私はあくまでもいち患者なのですが、いろいろ見聞きしたことから判断すると、残念ながら大部分の医師は東洋医学にあまり関心ないと思います。
でも、これは医学的な根拠うんぬんといった本質的な議論以前に、鍼灸や整体を正規の医療行為として認めてしまうと自分達の立場が危ぶまれる、といったところが本音のようです。
鍼灸や整体は限られた場合以外は保険診療が認められておらず、こうした制度上の理屈を盾に「代替医療」は医師による「正当な医療」を脅かすものと考える医師のグループも存在するようです。
彼らの言い分に、鍼灸や整体に行ってもよくならない、症状が悪化したなどと言って診察にくる患者が後を絶たない、というようなものがあるのですが、実はその逆だってあるのだ(むしろ多いかも)ということまでは思い至らないようです。
ただし、どうしてマッサージなどに通う人が後を絶たないのか、ということについてはなんとなく不思議だなあ、ぐらいは思ってるらしいです(笑)

(つづく)
Commented by アクビ at 2009-12-24 01:42 x
少数派ではありますが、西洋医学(医師)の立場から、東洋医学の本質的なメリットを評価して自らの治療に取り入れている方々もいらっしゃいます。
ですから、医学(医療)に真摯に取り組んでいる専門家は、東洋医学を高く評価していると考えてよいのではないでしょうか。
私はそのように思っております。

私のようなものが偉そうに言うことでもないのですが・・・
どうかご自身の仕事に誇りと信念を持って、今後も患者さんのために頑張ってください。
陰ながら応援しております。

(おしまい)


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