心療整形外科

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2010年 01月 05日

謹賀新年

昨年は「筋筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会」のHPを立ち上げることができました。

運動器(筋骨格系)の痛みのほとんどはMPSです。

しかし医師は痛みのメカニズムやMPSに対してほとんど学んでいないために他の診断をしてしまうことが多いものです。

そのために的外れの検査や治療になり痛みに悩む患者さんはとても多いです。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による神経根性疼痛といわれている痛みはMPSです。

神経根が圧迫を受けると神経根の炎症や神経根の血流障害が生じて、その神経の支配領域に痛みやしびれが生じるという説は間違っている。

椎間板の変性や関節軟骨の摩耗によって痛みが生じる(椎間板性疼痛、椎間関節性疼痛、変形性関節症)という説は間違っている。

これらは今までさんざん言われてきたことですが、生理学的には間違っていたり、極めてまれな状態なのです。

健常者にもそのような状態は普通にみられます。

治療によって痛みは改善することが多い。

筋骨格系の痛みのほとんどは筋性疼痛です。

まず、痛みを伴うことのある重大な病理学的所見を有する疾患「悪性腫瘍、感染症、骨折断裂、リウマチ及びその周辺の炎症性疾患」を除外しなければなりません。

これにはレントゲンやMRIなどの画像診断、血液学的診断が有用です。

画像診断はこれら特異的疾患の有無を調べる意味しかありません。

骨折や靱帯などの断裂には普通、筋痛が伴いますので、治療は2本立てです。骨折の治療と痛みの治療は別問題です。

筋性疼痛

部分的なものを筋筋膜性疼痛症候群MPS

広範囲なものを線維筋痛症FMS

どちらにしても慢性的なものには自律神経症状が伴うことが普通です。

睡眠障害、うつ状態、不安、疲労、耳鳴り、目まい、冷え、しびれ、便秘、下痢、頭痛、顎痛、微熱、頻尿、こわばり

発症は筋肉の微小損傷だろうと思います。微小損傷→スパズム。筋硬結(策状硬結)。ジャンプサイン。

*不意の事故(転倒、打撲、捻挫など防御反応がとれない)

*激しい労働や運動(十分な休憩がとれない、止まらない)・・流れ作業、パソコン、トレーニング、ダンス、

*長時間にわたる無理な姿勢

*手術、暴力的な整体マッサージ


これらにより生じた筋肉の微小損傷→spasmが痛みの本態です。

運動会の次の日に筋痛(遅発性筋痛)

生じた痛みが心的ストレス、過労、寒さなどの悪条件が重なると痛みの悪循環になり自己治癒が困難となる。

慢性痛(症)

慢性痛のほとんどは筋性疼痛。

まれに神経障害性疼痛(CRPStype2)がある・・・幻肢痛など神経が傷ついたために生じたもので、極めて難治

慢性化するメカニズム

痛み系の可塑的変化

             中枢性感作(中枢性過敏)
             疼痛抑制系が弱くなる
             ワインドアップ現象

急性痛と慢性痛(症)

痛みの期間だけで判断できない。強い痛みなら数日で慢性痛(症)となる。

長期間の痛みでも単に急性痛が長引いただけのこともある。

急性痛の治療は簡単(消炎鎮痛剤、局所麻酔など)。

慢性痛(症)の治療は一筋縄にはいかない。とても個人差もあり、厄介なことが多い(抗うつ薬、抗けいれん薬、抗不安薬、局所麻酔、認知行動療法など)

生じた痛みが慢性痛(症)になるのかを判断できる医師はいない。

その痛みが急性痛なのか慢性痛(症)なのかは治療の効果をみて判断。

生物・心理・社会的疼痛症候群

慢性化する要因・・・脚長差、骨盤の左右の大きさの違い、栄養不足、不安・うつ
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by junk_2004jp | 2010-01-05 01:35 | MPS | Comments(1)
Commented at 2010-01-06 19:54 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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