2010年 01月 08日

ラットは痛いといわない

だから痛み学の研究は難しいのでしょう。

臨床でも誤解だらけなわけです。

「わかる痛み学」(ブレーン出版 植田弘師・戸田一雄 著)より疼痛病態を示す動物実験モデル

◎炎症性疼痛モデル
  
      Freund's adjuvant(慢性リウマチモデル)
      カラニゲン

◎神経因性疼痛モデル

      完全神経損傷モデル
      部分的神経損傷モデル
      糖尿病性神経因性疼痛モデル
      帯状疱疹後モデル

◎その他のモデル

      癌性疼痛モデル
      化学療法剤誘発性モデル
      腰部脊柱管狭窄モデル(L3部位の脊髄硬膜外側にシリコンチューブを入れる)
      腰部椎間板ヘルニアモデル(自己の尾部由来の髄核をL5神経周囲に移植する)
      三叉神経痛モデル
      筋肉痛モデル(麻酔下ウサギ下肢の伸張性収縮運動負荷2日後に、負荷筋の索状硬結上で筋膜の深さに限局した屈曲反射誘発閾値低下部位が発現する)     
      線維筋痛症モデル(繰り返し寒冷負荷モデル・迷走神経救心性神経切除モデル)


実験動物における痛みの測定方法
◎熱的侵害試験法
◎機械的侵害刺激法
◎化学的侵害刺激法
◎電気刺激法
◎冷刺激試験法


b0052170_0103411.jpg



こうして見ると

①リウマチを代表とする炎症性疼痛
②神経障害性疼痛
③筋性疼痛

知覚神経が障害されると知覚鈍磨~知覚脱失が生じるが必ずしも痛みが生じるのではない。四肢を切断した人が皆、幻肢痛を患っているわけではない。障害を受けた神経が触覚神経などと混線したときに神経障害性疼痛が生じるのだろう。

実際の臨床では、その数は

筋性疼痛>>>炎症性疼痛>>>>>>>>>>>神経障害性疼痛

という感じだ。

炎症性疼痛や神経障害性疼痛の実験動物モデルを作るのは比較的簡単なのだろうが筋性疼痛の実験モデルを作るのは難しいのだろう。ましてや広範囲の筋痛(線維筋痛症)モデルは。

痛みの測定方法はいずれも皮膚(末梢)を刺激して疼痛を誘発している。つまり末梢の痛覚過敏状態を調べているわけだ。

私はこの実験の詳しい方法を知ってはいないが、この方法だと、神経根で痛みが生じるのかどうかはわからない。

つまり、この方法だと椎間板ヘルニアモデルの場合は末梢性の痛覚過敏状態が観察されたとしても、神経根から痛みが生じているという証拠にはならないような気がする。

「術後痛モデル」であることには間違いないが・・・。

坐骨神経を結さつしてそれを椎間板ヘルニアモデルだといっている人もいるが、それだと椎間板ヘルニアは神経障害性疼痛ということになり、明らかに違う。
[PR]

by junk_2004jp | 2010-01-08 23:35 | 痛みの生理学 | Comments(2)
Commented by at 2010-01-11 14:21 x
阪神赤星選手はこちらではどのように解釈されているのか教えてください?
以前からヘルニア、脊柱管狭窄による手の痺れ痛みを訴えてたそうですが昨年のスライディングキャッチによる中心性脊髄損傷による一時的な足の麻痺、手の激痛、痺れだそうです。

一般人ではないですが、やはり脊柱管狭窄による転倒、損傷は怖いですね。
それか赤星選手もむち打ち症による筋痛症でしょうか?笑
Commented by コンビニエンス赤坂 at 2010-01-12 21:46 x
>>笑
過去コメも読めない馬鹿が恥を顧みず帰って参りましたww


<< 希望は痛みを和らげ、絶望は痛み...      アメリカでは慢性痛患者が7500万人 >>