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心療整形外科

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2010年 05月 22日

専門医同士でなぜこんなに診断が違うのか

掲示板より

はじめまして。私は、現在30代前半でまだまだこれから仕事にも精を出さないといけない年齢ですが、20歳を過ぎてから定期的な腰痛に悩まされています。ぎっくり腰のような状態になること10数回、その度にリハビリを受けて回復してきましたが、今年に入って既に2回も立てない状態になり、ブロック注射で表面上の痛みをとり仕事(事務職、主に座り仕事)を続けてきましたが、回復までに一週間以上かかるようになりました。回復しても真に残る痛みはあり、腰痛体操やリハビリ、鍼やカイロなどいろいろやっております。

しかし、腰痛のたびに毎回仕事を一週間以上休むこともしんどくなり、10年以上痛みが引きづられているということで、医師からは手術の選択肢を勧められました。大きな病院で造影検査をしたところ、2箇所からヘルニアの突出が見られるので、固定術になるということを宣告されました。

なかなか決心がつかず仕事を休む日々が続いております。固定手術がどのような手術なのかあまり詳しい説明がなかったのでお聞かせ頂ければと思っております。固定手術を受けられた方の経験談もぜひお聞かせいただければと、よろしくお願いいたします。長々と書いてしまいましたが、デメリットは覚悟の上です。術後の生活で犠牲になることなどもお聞かせいただければ幸いでございます

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先週よりTPB注射を3度ほど打って頂き、リハビリと合わせ痛みが順調に回復してきました。身体の傾きはありますが、ゆっくり歩行もできるまで回復しました。

しかし、昨日、頭痛と下痢、嘔吐があり、今朝からまた腰に痛みが戻ってまいりました。過去に一度、同じようにストレス症状が出たことがあります。

加茂先生がおっしゃられた心身への治療も合わせて必要なのかと思っていますが、いい心療内科をまた探すとなると頭が痛いです。先生のところで一度診察していただくことは可能でしょうか。


Aさんは診察にいらっしゃいました。

早朝覚醒、朝方特に体調が悪い。4月に職場の配置転換があった。過去にもストレス症状あり。

私の診断・・・「うつ状態に伴う頚部・腰部の筋筋膜性疼痛症候群」

頭痛、下痢、嘔吐、腰痛、早朝覚醒、日内変動・・・これらはうつ状態に伴う症状です。

転職や配置転換、入学、就職などが引き金になって発症するので5月病ともいわれています。

20%ぐらいの頻度だそうです。

Aさんはインターネットで正しい情報を得て正しい判断をされました。

本日はありがとうございました。先生に診察して頂き、帰りは気持ちも身体も楽に帰ることができました。



前医の診断に従うなら、一時はよくなるかもしれませんが(その可能性は極めて少ない)、根本的な病態が理解されていないので、また同様の症状に襲われる可能性があります。

再度、腰の検査、再度、腰の手術・・・このようにして何回も手術を繰り返す人生になってしまうこともあります。

メスを持つ前に、痛みのメカニズムを勉強する。心身医学を勉強する。そして最後まで責任をもつ。

by junk_2004jp | 2010-05-22 00:31 | 慢性痛


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