2004年 12月 23日

神経学的検査

神経の麻痺症状が疑われるとき神経学的検査が行われます。

筋力テスト
筋電図:筋力が低下している時、筋原性なのか神経原性なのかの鑑別
腱反射、病的反射、深部反射:障害部位の判断に役立ちます。(中枢性、末梢性)
知覚テスト

筋骨格系の神経学的徴候:運動麻痺(弛緩性、痙性麻痺)、知覚麻痺(異常、鈍麻、脱失)、痛みや、いわゆるしびれ感は神経学的徴候に含まれません。

ところで、ヘルニアで坐骨神経麻痺になったということを聞いたことがありますか?私はないのです。患者さんは腰や下肢に痛みを訴えていますが、麻痺症状はみられません。筋力低下がみられることがありますが痛みのためです。

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①この図はヘルニアといわれている人の下腿によく見られる圧痛点です。圧迫するとズーンを足先までひびくとおっしゃることもあります(トリガーポイント)=関連痛。遠位部にしびれを訴えることもあります。(根症状といわれることがあります。)




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②この図は緊張型頭痛のときにみられる圧痛点です。両側のこともあります。C3の神経根由来の痛みなんて表現することはないですね。C3のヘルニアとの因果関係はどうなんでしょうか。


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③この図は50肩のよくある前面の圧痛点です。なぜこのような圧痛点が突如現れるのでしょうか?Cの何番を通って脳に伝わっているのでしょうか、考えたこともありません。①の時は医者は考えるのです、Lの何番由来かって。でもこの場合は考えないのです、同じ圧痛点なのに。





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④この図は膝痛のときよくみられる圧痛点です。(肩胛骨部は肩こりの圧痛点です)圧痛点はポリモーダル受容器が痛み刺激を受信して痛覚過敏状態になっているのだと考えています。筋硬結を触知することもあります。






これらの圧痛点は生理学的には同じメカニズムで生じているものと考えています。その証拠にいずれも圧痛点を少量の局所麻酔でブロックするとすぐに症状の改善がみられます。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_300.htm

MPSが臨床医に認められない最大の理由は、MPSが画像診断、病理検査、血液検査など現代医学的診断で重要視されている客観的な所見として捕らえられないためであると考えられる。現在わが国の医学部の講座でこのMPSについて研究、教育しているところはほとんどない。MPSについて教育を受けていない医学部生は、卒業後もその存在を知ることなく診療を行うため、現実には多数存在しているMPSの患者たちを前にしながら、正しい診断、治療が行えないのである。

臨床医がMPSに無関心であることによってもたらされる弊害として重要なことは、TPがもたらす疼痛に対して他の疾患の診断が下されることである。診断が異なると治療も変わってくる。膝の痛みが軟骨の磨耗であるとなれば、最終的には人工関節置換術のような手術療法が行われ、二度と正座ができなくなるし、耐用年数を超えれば再手術が必要になる。腰下肢痛が神経根の炎症であるとなれば、治療には神経根ブロックが繰り返し行われるか、手術療法が行われる。しかし、このような侵襲の大きい治療が行われる一方で、疼痛の改善という目的は達成されない。MPSを正しく診断することができれば、鍼療法(TPA)とストレッチという侵襲のほとんどない方法で的確に疼痛を改善できるのである。



私はヘルニアといわれている人の診察で、圧痛点はしっかり調べますが、神経学的検査をしません。それは、問題は痛みなのであって神経の麻痺症状ではないからです。坐骨神経麻痺の人はいないからです。もちろん神経学的検査をしても悪くはありません。しかしそれは念のためです。

手術をしてもしなくても5年後の成績は同じ

私のような治療でも6日間の入院でほぼ治ってしまうこともあります。

サーノ博士の「ヒーリング・バックペイン」を読んだだけで治ってしまう例もたくさんあります。

また民間療法も続いています。それは治る人がいるからです。

ヘルニアと下肢痛の因果関係はいまだ不明です。「緊張型下肢痛」というような病名で十分です。

いつからか、なぜか、神経症状と勘違いされ、ハイテク検査を受け、医師の独自の考えを押しつけられ、不安のためますます痛みが治りにくくなっているのではないでしょうか。
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by junk_2004jp | 2004-12-23 19:28 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)


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