心療整形外科

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2011年 05月 14日

急性痛と慢性痛

トラムセットのパンフレットより

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急性痛、慢性痛は単に痛みの続いている期間の問題ではありません。

末梢性感作、中枢性感作がおきているかどうかということなのです。

リウマチはどれだけ長くても、炎症性疾患ですから、急性痛が繰り返して起きているのです。だからNSAID(非ス性消炎鎮痛剤)、ステロイドが効きます。

急性痛は損傷に対する警告です。

慢性痛は損傷が治癒(創が閉鎖)したあとも続いている痛みです。つまり、火が鎮火したのに鳴り止まない火災報知機です。

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この写真は靭帯断裂があり、創は不完全に閉鎖したのです。痛みはありません。

骨折が癒合しなかったものを仮関節といいますが、痛みがないことも多いのです。その逆に骨折が完全に癒合したのに痛みが続いていることもあります。

損傷はほとんどの場合積極的治療は必要ないのです。しばらくの間、安静にするということでしょうか。骨折でも手術が必要なものはそんなに多くはありません。

急性痛の場合、痛みの治療と損傷(構造)の治療は別問題で、同時に並行してやればいいのです。多くの場合、痛みの治療を積極的に行えばいいのです。

慢性痛の場合は痛みそのものが治療の対象となってきます。

わが国の医療ではこの概念がありませんでした。だからうまくいかないのです。

痛み疾患に対してヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性関節症など意味のない病名をつけているのです。

急性痛なのか慢性痛なのかが問題なのです。並存していることが多いのですが。

どの部位の急性痛で、損傷の程度はどうなのか・・・・

どの部位の慢性痛で、今後、どのような治療法でいくか・・・・

とにかく早く痛みを止めることです。治すべき構造があるのなら治せばいいのですが、殆どの場合、不必要です。

こういうことはたぶん、生物界では本能的に行われているのでしょう。傷ついた動物は安静にしていますね。

人間ももっと素朴な時代にはそうしていたのでしょう。湯治、指圧、マッサージ、鍼など伝統的な治療法です。

ところが現在は完全にまちがっているのです。構造破綻が痛みの原因だと信じて、筋力をつけようとして失敗しているのです。傷んだ筋肉を無理につかって深みにはまっているのです。

ヘルニアを取ったところで何の意味もありません。

脊柱管が狭くても痛みの原因になることはありません。

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by junk_2004jp | 2011-05-14 18:27 | 痛みの生理学 | Comments(6)
Commented by ご質問 at 2011-05-14 20:40 x
すいません。トラムセットは何時ぐらいから、処方できるようになるのでしょうか?
Commented by junk_2004jp at 2011-05-14 21:28
7月末とのことです。
Commented by ご質問 at 2011-05-15 14:44 x
有難う御座います。何度もすいません。
薬に詳しくないのですが、リリカとトラムセットでは、
どちらか一つを選択して服用となる感じなのでしょうか?
Commented by junk_2004jp at 2011-05-15 19:42
そういうことはないです。いろいろな薬と併用は可能です。

どのような組み合わせがいいのかは主治医とともに検討してください。
Commented by かずみん at 2015-11-04 15:09 x
線維筋痛症で最初はリリカを服用していましたが効果が現れずトラムセットにしてから少し運動出来るまで回復したのですが、最近また痛みが悪化してトラムセット今はマックスで処方されているんですが午前中には一日分を飲んでしまってます
肝臓機能障害も気になります
Commented by junk_2004jp at 2015-11-04 18:12
時々肝機能の検査をしてください。あるいは、ワントラムというトラマドール100mgの徐放剤があります。


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