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心療整形外科

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2011年 09月 10日

私たちは筋骨格系の痛みに対する適切な病名を持っていません。だから話がややこしいのです。

柔整捻挫」知ってますか?

柔道整復師が診ると何でも捻挫にしてしまうという揶揄した言葉なのです。

これは柔道整復師は、打撲や捻挫や骨折といった外傷しか診ることはできないという法律があるので、必然的にそうなるわけです。

同じように揶揄するならば、「セイケイ画像

整形外科で診てもらったら、何でも画像所見を病名にするわけです。医師は画像診断する資格がありますから。画像に異常がなかったら病名がつけられない・・・。

変形性・・・症、すべり症、分離症、ヘルニア、脊柱管狭窄症、頸椎症、不安定症

どちらも痛みの状態を表すのにはカンシンしませんが、どちらがいいかというと

「柔整捻挫」のほうが「セイケイ画像」より痛みの生じたきっかけを表しているし、患者さんに与える印象もいいのではないかと思う。

柔整捻挫もセイケイ画像も法律の資格に関係しているだけ。

医師はレントゲンを撮ったり、薬を使ったり、注射をしたりするので、保険診療の適応のある病名を不本意にも使うことになるのです。

線維筋痛症という病名が保険診療ではないので、部位別の適当な病名をつけざるをえません。

保険者が審査するのに理解できる病名をつけているのです。

痛みの研究が進んで、昔の概念ではどうにもならなくなっているのです。

昔の病名ではうまく表せないわけです。しかたがないけど「昔の名前ででています」。

構造病名をつけたところでそれがなぜ痛いのか、痛みとどういう関係にあるのかは全く表現できていないのです。

坐骨神経痛も五十肩もヘルニアもテニス肘も胸郭出口症候群も頸椎症も同じ病態なんだけどそういう感じがないでしょ。

同じ病名にすべきなんだ。

急性痛と慢性痛は区別すべき。混在はあり。

リウマチや痛風などの炎症性疾患、悪性腫瘍、感染症は当然のことながら特異的な病理所見がある疾患。

明らかな組織損傷があるのならその病名とそれに伴う痛みがある場合は痛みの病名も。

関節リウマチや痛風という病名は身体の部位を表していませんね。それと同格にするなら、非特異的なそれ以外の疾患名を用いるようにするのです。

たとえばMPS。

MPS(部位)(急性、慢性)とすればいいのです。MPSのうちの広範囲のものをFM(線維筋痛症)

打撲とか捻挫というのは受傷の様子をいってるだけ。

特殊なものとしてCRPS。

痛みを心因性だとか精神的なものと言わないこと。痛みとは脳の認知と反応なんだから、それをわざわざそのように表現しなくてもよい。



by junk_2004jp | 2011-09-10 01:37 | 医療不審


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