心療整形外科

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2011年 09月 11日

痛みとは・・・・そこまで言い切っていいのか?!

「そこまで言い切っていいのか?」

ということを聞くことがあります。

私はなぜ自信を持って言い切っているのか・・・・

痛みは電気活動です。つまり、エネルギーです。構造異常がエネルギーを持ったりつくったりすることは絶対にありません。

だから言い切れるのです。

この点が私が自信を持って言い切っている根拠です。

構造がエネルギーをもったり、エネルギーを作ったりすることは決してありません。

侵害刺激に対して警告が発せられます。

外界からの刺激を電気信号に変換して脳に伝えられます。

そうすると、侵害刺激から逃れようとして反射的、自動的に筋肉を緊張させます。

侵害刺激が続くと筋肉は慢性的に凝った状態となります。

電気信号が脳に到達すると、痛みから身を守るために(つまり過剰防衛となるのですが)交感神経が緊張します。

それがまた第二、第三の痛みを作りますます筋肉を強く緊張させ、その結果痛みを増強させます。

筋肉の慢性的な短縮が骨格変形を招きます。

また慢性的な外力、一過性の大きな外力は構造の変化を招きます(ヘルニアなど)。

だから構造変化が痛みを起こすと誤解されたのです。

痛みを起こすのは外力(侵害刺激)なのです。

痛みは電気信号ですから目には見えません。整形外科とは最も縁遠い学問といってもいいでしょう。

構造を治したからといって慢性化した痛みが治るわけではありません。

もういちど次のビデオをみてください。

これは非常に重篤な慢性痛の症例です。このような高度なケースは多くはありませんが、慢性痛がつくられるメカニズムはこれと同じです。





男性患者:「爪が変形してきて、色が変わってきました。驚いています。」

解説者:「しかし最も驚くべきことは、きっかけは、通常、ほんの些細なことだということです。
むち打ち、ぎっくり腰、打撲、捻挫、骨折、過剰労働・運動、手術、乱暴な整体などなど・・・・医師は常に慢性化する可能性を念頭において対処すべき。局所麻酔を使えば悲惨な結果が防がれる可能性がある。

痛みは脳によってコントロールされています。
これを心因性だとか精神的とかいう必要はない


損傷が起きた時、その瞬間に、痛みの受容器は末梢神経を介して脊髄に電気信号によるメッセージを伝達します。

脊髄の中の神経末端の結節部から、神経伝達物質が放出されて、脳の視床へとメッセージが伝達されます。

ここが、痛みが記憶されるポイントなのです。

視床は、脳の他の部分を刺激し、痛みの信号を減弱させようとして、神経にメッセージを送ります。

しかし時に、神経システムが混乱して、これらの痛みのメッセージが増幅されてしまうことがあります。

中枢神経系の過剰な刺激が慢性疼痛のきわだった特徴なのです。」

女性患者:「痛みは最初くるぶしから下の足の部分に感じられたのですが、それが脚全体に拡がってしまいました。その結果、車椅子を使わざるを得なくなってしまいました。これが今の私です。」
もしこの時に局所麻酔を使っていればその後の展開は変わっていたかも

解説者:「そして今や激痛が彼女の全身に拡がっています。」
痛みは広がる可能性があります。

医師:「脳のレベルで起きていることはただ一つのことです。」

解説者:「機能MRIにより、慢性疼痛で脳の回路が変化していることが明らかになっています。

このような変化が可能になるのは、神経系の可塑性として知られています。

そして、キズが治癒された後も脳は痛みのメッセージを送り続けるのです。」



ほとんどの急性痛はしばらく放っておいても治るでしょう。

しかし、慢性化することもあります。

むちうちは5人に1人が慢性痛になるという発表もあります。

線維筋痛症の人でぎっくり腰が最初だったということを聞くことがあります。ぎっくり腰を繰り返しているうちに慢性痛になったというケースが多い。

手術は外傷です。術後の痛みを放置して慢性痛になるケースもあります。

乱暴な整体も外傷です。乱暴な整体(不意に大きな力を加えられる)から慢性痛になることがあります。

防御の姿勢を取るかとらないかは大きな差があるようです。

医師は急性痛を見た時は常に慢性化の可能性を視野に入れて対処すべきだと思います。患者さんに無用な心配をさせるわけではないですがやはり慢性化すると大変なんですから。

ほとんどの急性痛は局所麻酔を使えばその場で改善します。

だからビデオの患者さんも急性痛のときに局麻を執拗に使っていれば、こうはならなかったのではないかと思います。

ぎっくり腰で来院した患者さんをレントゲンやMRIで検査して、ヘルニアがあるとかないとかいって「様子をみましょう」という医療はどう思います?

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by junk_2004jp | 2011-09-11 02:05 | 痛みの生理学 | Comments(0)


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