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心療整形外科

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2011年 09月 27日

脊柱管狭窄症という診断から患者さんを守ろう

脊柱管狭窄症という診断から患者さんを守ろう_b0052170_18522540.jpgAさん(60歳代)は1年半前、腰が痛くなり、しばらくして右下肢が痛くなりました。

現在は腰痛な治りましたが、右下腿の痛みが続いており、長い歩行や立位は困難です。

夜間痛もときにあります。

5軒ほどの病院を受診しましたが、同じような診断で、痛みは改善しませんでした。

もう一生、このままかと思いあきらめていたところ、知人の紹介で当院を来院されました。

しばらく正坐をしていると楽になるとのことです。

前脛骨筋に強い圧痛がありました。

たぶん、正坐をすると、前脛骨筋がストレッチされなおかつ押圧されるからでしょう。

前脛骨筋のMPSです。

トリガーポイントブロックをするとすぐに痛みは改善しました。

どれぐらいの間隔で何回すればいいのかはわかりませんが、治療の方向はすぐに判断できます。

中高年が腰~下肢が痛いというと判で押したように脊柱管狭窄症と診断される。

その病態理論はとても納得いくものではありません。

脊柱管狭窄で神経根が圧迫を受けるとなぜ痛みが生じるのか説明できていません。

このケースは単に前脛骨筋などが攣っている(凝っている)だけなのです。

しかしMPSは慢性化しやすいので、初期の正しい診断と治療が必要です。


by junk_2004jp | 2011-09-27 18:58 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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