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心療整形外科

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2011年 12月 23日

根本的なところで思い違いがある

脊柱管狭窄症といわれている病態理論で、根本的なところで思い違いがある。だからツジツマがあわない。

会員制の掲示板で構造派の脊椎外科医と線維筋痛症の専門医がデベートしているのを興味深く読んだ。

結局のところ、その脊椎外科医は「脊柱管や椎間孔の狭小が痛みやしびれを起こす」と主張しているのだが、その生理学的根拠が示されない。ただそう思うというだけのことなのだ。

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絞扼性神経障害と定義するなら、痛みやしびれではなくて「麻痺」でなければならない。

どうも「痛み・しびれ」と「神経麻痺」の区別がよくわかっていないと言わざるを得ない。

だから脊柱管狭窄症の病態にたいして完全な合意が得られてないのだ。

神経が絞扼された場合は麻痺が生じる。痛みやしびれ(ジンジンとした異常知覚)が生じることはない。

麻痺した痛覚神経が触覚神経などと交通してCRPSタイプ2が生じることがあるが、麻痺が前提だ。

間欠性跛行は休むと回復するということだが、絞扼性神経障害であるはずがない。

あきらかに理論的間違いがある。

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4)MRIなどの画像で脊柱管や椎間孔の変性狭窄状態が確認され、臨床所見を説明できる。

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臨床所見は痛み・しびれだからこれを画像で説明することは不可能です。たぶんデルマトームのことなのでしょうが、ここに思い違いがあるのです。

痛みが画像によって分かることはありません。つまり(4)を満たすことはないのです。




by junk_2004jp | 2011-12-23 12:31 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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