心療整形外科

junk2004.exblog.jp
ブログトップ
2012年 08月 01日

筋骨格系の痛み

1)悪性腫瘍

2)感染症

3)リウマチ、痛風、リウマチ周辺の炎症性疾患

4)神経損傷後の痛み(CRPSタイプ2)・・・幻肢痛など、異所性発火

5)精神科的疼痛・・・疼痛性障害

6)筋筋膜性疼痛症候群(MPS)

     a)修復すべき構造破綻を伴っているもの(骨折、腱靭帯切断)

     b)修復すべき構造破綻を伴っていないもの・・・ほとんどがこれ

1)2)3)4)5)に6)が合併、併存していることはめずらしくない。リウマチの患者さんでも悩みの痛みはMPSであることはよくあること。

_____________________________

レントゲンやMRIの意味は、悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風、修復すべき構造破綻の有無を判断するもの。

構造の治療と痛みの治療は別問題なのでそれぞれの必用に応じて行うべきだが、痛みの治療は優先すべき。痛みは慢性化したり広がったりする。構造破綻はあとでもゆっくり治療ができる。

ほとんどの慢性痛はMPSで心身症レベル(心身症とは身体疾患であることが確立されていて、環境によって症状が変化するもの)。脳と筋肉との情報のやり取り。心療内科的。

ところが、まれに精神科的な疼痛が存在する。これは心身症ではない。つまり、脳と筋肉との情報のやり取りがない。脳が妄想として痛みを感じている状態。私はこれの専門ではないが、生育上の問題、トラウマがこのようなことを起こすのではないだろうか。

この状態は患者さんは病態を理解することが困難だと思われる。診断もその場で診断は不可能で時間をかけての鑑定ということなんだろう。まことに不思議な痛みである。治療は精神科に任せればよいのであろうが・・・。松葉つえをついたり、たくさんのバンデージをつけたりと演劇的といわれている。詐病ではない。

心身症(一般的なMPS)なのか精神科疾患なのか、判断が難しいグレーゾーンがある。

最近、急性痛、慢性痛という考えが広まりつつある。

時間の長さの問題ではなくて、急性痛は消炎鎮痛剤や神経ブロックによく反応し治癒しやすいもの。リウマチは炎症が繰り返されているもので、急性痛が続いているとみるべき。

慢性痛は中枢性感作(中枢性痛覚過敏)が起きた状態で難治なことが多い。リリカ、トラムセット、ノルスパンテープ、抗うつ薬、抗てんかん薬、局所麻酔、漢方薬などが医師の持ち札。認知行動療法も有効。

当然急性痛のうちに治療すべき。

急性痛、慢性痛の判断は、期間、症状、治療の反応などから判断する。

すべり症、分離症、脊柱管狭窄、ヘルニア、椎間板障害、軟骨障害、半月板障害、腱板障害などは健常者にもよくみられる所見で、それが痛みの原因だとは思われない。

これらは、外力や筋の短縮(つまり痛み)によって起こったもの。あるいは生来のもの。

神経根や硬膜外は痛みの現場ではなく、痛みの信号が脳に行く通り道。

脳が関係しない痛みはありえない。

痛みの継続が脳を変化させるかもしれない。不安、抑うつ、睡眠障害。

もともとの脳がうつや不安状態だったならば、痛みは当初から慢性痛のような雰囲気になる。

痛みについて未だに古い考えを持っている医師が多い。ドクター・シーラカンス。

考え方を変えるべきだ。



[PR]

by junk_2004jp | 2012-08-01 02:53 | Comments(0)


<< CRPS      はつらつ元気8月号(7月2日発売) >>