2005年 02月 06日

第31回日本臨床整形外科医会研修会(教育研修会1)

         腰痛と坐骨神経痛ー最近の基礎的・臨床的知見ー

                   ○○  ****教授

            日本臨床整形外科医会会誌Vol.30No.1 Jan.2005
            ____________________________________
 
3.神経因性疼痛

侵害性刺激が持続すると、末梢および中枢の感覚神経システム自体に異常が生じ、慢性・難治性の痛みの原因となる。神経因性疼痛の発生には神経の可塑性(p1asticity)が関与している。神経因性疼痛の発生メカニズムについて、末梢神経レベルと脊髄レベルに分けて述べる。

 1)末梢性機序

  a)神経根・後根神経節の異所性発火の亢進

坐骨神経痛に代表される神経根性疼痛は、椎間板ヘルニアなどにより神経根が刺激されることにより生じる。ただし、正常な神経根を圧迫しても疼痛は発生せず、炎症などによる障害神経根あるいは後根神経節(DRG)の圧迫により痛みを引き起こす。このような痛みの発生機序を異所性発火(ectopicfiring)と呼ぶ。異所性発火は、先に述べた椎間板由来の発痛物質により惹起される。また、交感神経が後根神経節の周囲に枝を仲ばし(sympatheticsprouting)、交感神経活動が疼痛を誘発することも持続性の異所性発火に関与している。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.病態生理学的疼痛の治療

 1)薬物療法

神経因性疼痛には、原則的にNSAIDやオピオイドは無効であるとされている。現在、神経因性疼痛に有効であると考えられている薬剤には以下のようなものがある。

a)末梢性感作に対して:リドカイン、メキシチレン(Na+ブロッカー)、カルマゼピン、ステロイド
b)交感神経発芽、び受容体発現に対して:フェントラミン
c)中枢性感作に対して:ケタラール、Ca拮抗薬(NMDA受容体ブロッカー)、アスコルビン酸
d)下行性疾痛抑制系賦活薬:アミトリプチリン、タンドスピロン(坑うつ薬)、ノイロトロピン、カルシトニン

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上、会誌からの抜粋です。いくつかの疑問があります。

椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛は神経因性疼痛ということですが、薬物療法では神経因性疼痛には、原則的にNSAIDやオピオイドは無効であるとされている、と述べている。NSAIDとは非ステロイド性消炎鎮痛剤のことでボルタレンやロキソニンのことです。これは多くの病院でこの疾患に使われていると思います。


http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_222.htm
痛覚受容器を介さずに神経線維からインパルスが発生することを異所性興奮という。異所性興奮を生じる可能性が高いのは、脱髄部および傷害された末梢神経の側芽と神経腫である。

正常な脊髄神経根の圧迫は痛みを生じないというのはどの学者も言っていることです。痛みを発するのは障害された神経根ならば、CRPStypeⅡ、RSDということでしょうか?先日手術でRSDになったという裁判がありましたね。

普通に見られる「いわゆるヘルニア」の症状はRSDとはほど遠いものです。

障害ではなく「神経根の炎症」という説でしょうか?
多くの臨床症状、経過、統計を見るときこの説では謎が深まるばかりです。

その痛みの原因がヘルニアにあるということは、ヘルニアの存在と神経根に障害がある(あるいは炎症?)ということを立証すべきということでしょうか。

このポピュラーな疾患が異所性発火という極めて特殊なことによって起きているとは到底思えないのですが・・・。

異所性発火なら、下肢の圧痛点をどう説明するかという疑問もあります。

ならば、治療はどうするのでしょうか?
[PR]

by junk_2004jp | 2005-02-06 11:05 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)


<< 「免疫革命」より      顎関節症 >>