2012年 11月 21日

boribori先生のコメントより

11月20日にリリカwebシンポジウムを聞きに行きました。

「脊椎変性疾患における術後遺残痛」「術後遺残痛に対する取り組み」の2題でした。

筋性疼痛(筋筋膜性疼痛症候群)という考えがすっぽり抜けている講演内容だったので、残念ながら、あまり勉強になりませんでした。

今回のシンポジウムで出されたデータです。

手術後、手術部に痛みが残った人の割合

頸椎      52.6%
腰椎      37.8%
膝と股関節の人工関節  43.8%
その他     21.3%

痛みが残る可能性はこんなに高いのです。それでも手術をうけますか?

こんなデータもありました。

腰痛や坐骨神経痛が全くない人でも、MRIを撮ると、

20~59歳で20% 60歳以上で40%に椎間板ヘルニアが見つかる。

そして、60歳以上の20%に脊柱管狭窄症が見つる。

ヘルニアや狭窄症があっても症状がない人はたくさんいるのです。

あと、2回も手術をしてもよくならなかった患者さんに、リリカを飲ませたら良くなったという症例を紹介していました。

「だったら、最初からリリカを飲ましていたら、無駄な手術を2回もしなくて済んだんじゃね」と心の中でつっこみました。


過去の痛みのモデル(損傷モデル)は失敗だったのです。

「老化したもの、変形したものは痛む、神経を圧迫するとしびれや痛みが生じる」という考えは20世紀に流行しました。

しかし、MRIの登場によってこのような変化は健常者でも頻繁にみられるということがわかりました。

また、痛みの生理学の発達によって、そのメカニズムが飛躍的に解明されました。

神経線維は圧迫を受けてもなにも生じないこと。

痛覚はポリモーダル侵害受容器からはじまる。

悪循環がおこる。

末梢性、中枢性の感作(痛覚過敏)がしょうじる。

痛みの入力がつづくと、痛覚抑制系が効かなくなってくる。

最近痛みのモデルで「損傷モデル」にかわって、「生物・心理・社会的モデル」が唱えられています。

MRIやCT,レントゲンの保有台数は日本は世界で群をぬいて多いといわれています。

http://junk2004.exblog.jp/d2010-02-08/

医師を再教育しないと大変なことになりつつあります。

専門医から、ヘルニアを指摘されてそれが原因で痛いのだという宣告を受けると立ち直れない人がいます。

脊柱管狭窄症やすべり症もそうです。強迫観念でますます悪化するのです。




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by junk_2004jp | 2012-11-21 14:02 | 慢性痛 | Comments(1)
Commented by あや at 2012-11-21 19:23 x
私の知り合いにもヘルニアあるのに痛くない人がたくさんいらっしゃいます。逆にヘルニアがないのに痛い人もいます。
それなのに、ヘルニア説が蔓延っているなんて、不思議です。


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