2013年 03月 15日

痛みの可塑性―ガマンしてはいけない痛みの話―

http://jsam.jp/jsam_domain/journal/online/pdf/48-3-3.pdf

名古屋大学名誉教授 熊澤孝朗

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http://junk2004.exblog.jp/20148802/
痛みを放置すると、神経系が可塑的に変化し、慢性痛に移行することがあるので、痛みは早期に断ち切ることが最も重要であると思われます。


痛みは早く治療すべきです。

たとえば、腰椎の圧迫骨折の場合、骨折の治療と痛みの治療は別の問題なのです。

骨折が治れば痛みも治るわけではありません。

骨折が治ったが、慢性痛になってしまう症例をみかけます。

痛いのは仕方がないというのはいけないのです。

なるべく痛み止はしないという風潮は患者さんのほうにも医師のほうにもある。

痛みはがまんしてはいけないのです。

痛みの診断は

①除外診断・・・・悪性腫瘍、感染症、リウマチなど炎症性疾患、修復すべき損傷(骨折など)の有無

②積極的診断・・・・・どのような姿勢、環境で痛みが強くなるか、弱くなるか

③治療的診断・・・・・どのような治療、薬剤が効果的か

以前にお話しましたが、中学生が太ももが痛くなりました。

多くの病院であらゆる検査をしましたが原因が分からないということで治療されませんでした。

大学病院の精神科まで紹介で受診したことがあります。

ある整骨院にいくと、先生は私のところに行くようにとのことでした。

2~3回、圧痛点に局所麻酔をうつ治療をしました。

とてもよくなり、今では試合にでているとのことです。その姿を見てお母さんは涙を流して喜んだそうです。

痛みはどれだけ検査をしても除外診断しかできないのです。

痛みを遮断することがとても大切なのです。

局麻は最も安全で確実に痛みの伝導を遮断します。

慢性痛といってもこの症例のように、案外簡単に治ってしまうことがあります。

不安、抑うつ、こだわり、とらわれなど大人と違ってそれほど深くはなかったといえるのかな。


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by junk_2004jp | 2013-03-15 21:28 | 痛みの生理学 | Comments(5)
Commented by tokyo小池 at 2013-03-15 22:20 x
知らぬがほとけ。

きっとその少年には心の「もつれ」がなかったのでしょうね。
言い意味で深く考えていなかったから結果が良かったのでしょう。

大人になると少なからず持論を持つようになりますからね。

過ぎたるは及ばざるが如し。
考えすぎの私のような大人は、少年から見習う事が
沢山あるようですね。^^
Commented by at 2013-03-16 00:48 x
私も「またギックリ腰になったらどうしよう」という考えをインプットしてしまう前の時期があったのに…。私の持病は腰痛ですと自分のブログに書くほど、脳は支配されてます(笑)5年前までは今ほどではなかった。私は何をしても腰痛から逃げられないと、ロキソニンとシップだけを貰いに行くだけの通院を繰り返してました。ロキソニンが効かなくなってからは何もせずにギックリ腰の頻度が増え、その度に仕事を休み、クビになったり、自ら辞めたり…そしてとうとう冒頭のギックリ腰恐怖症を抱えて生きてきました。心と頭も筋肉のようにガチガチに固くなってしまって(涙)その子は私のような大人になる前で本当にヨカッタです♪
Commented by 松下 好伸 at 2013-03-17 19:25 x
確かに痛みは我慢してはダメですね。私は某公立病院の神経内科医から「痛みを司る神経が圧迫されての痛みでしょうから、日にち薬で良くなるでしょう?」と言われたことがありましたが、「中枢性感作、末梢性感作」を考えると慢性痛にはまったく無責任な言葉です。
Commented by Masahiko M at 2013-03-18 20:25 x
骨折は治癒せず、半年で慢性疼痛に・・・。
オペをしないほうが良かったかもしれない。

もう健常者としては働けないからだとなりました。
しかし、見た目は健常者と変わりがなく、症状の辛さを理解してもらえないのがもどかしい・・・。

少量の抗鬱剤を、副作用と戦いながら疼痛・うつ・不安障害の症状をコントロールするために使っています。
Commented by 青森林檎 at 2013-04-10 21:05 x
>不安、抑うつ、こだわり、とらわれなど大人と違ってそれほど深くはなかったといえるのかな。

この一文…この言葉の重み…ズシッと来ますね…後悔してもしきれない程に。

男子学生サンが大人じゃなくてヨカッタ、先生と出会えて良かったです!


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