2005年 03月 15日

なぜ手術に賛成できないか

Deyo博士は、「椎間板ヘルニアではビデオを見た患者はパンフレットを読んだ患者よりも手術の実施率が31%低かったのです。さらに手術の実施率が低かったにもかかわらず、ビデオ群の治療成績は、パンフレット群とまったく同じでした」と述べた(Deyo et al.,1999)。

ヘルニアは手術をしてもしなくても治療成績は変わらないという文献はよく見かけられます。それは、ヘルニアが痛みの原因ではないからです。

痛みに対する「損傷モデル」は失敗でした。失敗の反省から、「生物・心理・社会的モデル」へと変遷しています。

手術で治癒すると、「痛みの原因はヘルニアだったのだ」ということが強く印象付けられます。しかし、根本的な「生物・心理・社会的原因」に気づくことがないので、再発するとまた手術をする、その次もまた手術(固定術)ということにもなりかねません。

損傷モデルの信奉者になると、動作恐怖になる可能性があります。いつも腰に気を付けて生活しなければいけなくなります。これらは痛みを起こす原因となります。

手術はなにも根本的な治療ではありません。
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by junk_2004jp | 2005-03-15 15:20 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(2)
Commented by 3et3xp at 2005-03-15 18:47
はじめまして。
整形外科と心理学が結びついてるとは、初めて知りました。純粋な読み物として楽しいです(患者さんは真剣でしょうが)。
そういわれれば確かフロイトの後期の著書に痛みについて言及したものがあったような・・。
 足跡、と言うことで。更新、楽しみにします。
Commented by junk_2004jp at 2005-03-15 22:53
はじめまして。ご訪問ありがとうございます。また来てください。


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