2005年 03月 27日

損傷モデルは正当化できません

60年間,我々は“腰部損傷”という概念とともに生きてきました。それはあまりにも欠陥が多く,もはや正当化することはできません。その上,医原性なのです。我々にこれ以上の研究は必要なく,この概念はもはや有用性を失っています。

これを支持する文献は私のHPのトップページにまとめて紹介している。生理学的にも、臨床経過的にも、いろいろな統計からも当然というところだ。

「損傷モデル」はもう時代遅れの過去のものです。

研究者の間では、プライマリーケアの段階で、活動再開(reactivation)、自信回復(reassurance)、短期症状コントロール、そして腰痛と機能障害や活動障害との相関関係についての誤った思いこみの修正という方法を組み合わせることで、腰痛はうまく治療できるという確信が高まりつつある。この種のコンセンサスは 5年前には存在しておらず、これは、研究および医療方針の進歩への大きな一歩を反映したものであり、それは同時に、科学的証拠が蓄積されつつあることをも反映している。

この文献が書かれたのはは2000年ですから、腰痛に対する新しいコンセンサスができてからもうそろそろ10年になろうとしているのです。

腰痛は脊椎の病気ではないのです(骨折、悪性腫瘍、感染症をのぞく)。腰にたまたま背骨が通っていたので背骨が悪いと勘違いしたのです。

どのようなスタイルで仕事をしても、ヘルニアがあろうがなかろうが、腹筋をしようがしまいが腰痛とは関係がないのです。

職場における「人間工学的な介入」は無意味だったと言われています。つまり「ヘルニア」というもの自体痛みの原因にならないということを意味しています。

生物・心理・社会的症候群と考えられるようになりました。つまり、機能的疾患ということで、ほとんどが筋痛症ということです。

腰痛は脊椎の病気ではないと言われ出して10年、日本ではいまだに脊椎脊髄病学会が損傷モデルで説明している。これでは一般の方が損傷モデルを信じるのも無理からぬことです。

生物・心理・社会的モデルということは、心療内科的な思考、治療が必要ということです。一般の方は信じられないでしょう。

日本も早く方向転換すべきです。
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by junk_2004jp | 2005-03-27 16:14 | 慢性痛 | Comments(0)


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