2015年 03月 25日

日本の痛み医療は先進国より20年遅れているといわれている

故・熊澤孝朗先生は痛みの生理学のパイオニア、第一人者でした。著書「痛みを知る」より

1980年代の半ばには生理的な痛み系の経路はほぼ確立しましたが、・・・・

中枢神経系に生まれた歪みの可塑的変化として慢性的な痛みが発生するという報告が出てくるようになりました。・・・・

痛みの系が歪むと、本来なら痛みとは感じられないような軽い刺激や、寒さや気圧の変化、また感情が昂ぶったり何かを思い出したりというきっかけでも痛みが起きたりします。


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一方、1911年(明治44年)にGoldthwaitが「腰椎椎間板の突出が坐骨神経痛を引き起こし得る」と考えたのが最初だと思われます。

つまり、明治44年に生まれた説が正しいのか、1985年ごろの痛みの生理学の大躍進が正しいのかということです。両者は相入れるものではありません。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術は明治44年生まれの説に基づいて行われているのです。これは明らかに間違いなのです。

昔の説に従って手術の技術を磨いた医師は本当にきのどくに思います。今までの業績を否定することになる。しかし、いつまでも引きずっているわけにはいきません。

患者さんのためにも、また、医師も自信をもってはつらつと仕事ができるように、昭和60年頃からの痛みの生理学が常識となるよう願います。

短い診療時間で、講義をすることはできません。患者さん、マスコミも新しい生理学を広めてください。

慢性痛症(慢性痛症候群)=生物・心理・社会的疼痛症候群(複雑系)=集学的治療


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by junk_2004jp | 2015-03-25 02:35 | 慢性痛 | Comments(0)


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