心療整形外科

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2015年 10月 19日

手根管症候群な〜んちゃって

Aさんは2ヶ月ほど前より右手1、2、3指にしびれがでてきました。

2週間前に「手根管症候群」という診断で手術をしましたが、かえってしびれはひどくなり、夜間痛もあり睡眠が十分にとれません。

反対側に手にも少ししびれがあります。

b0052170_1574521.jpg図のように圧痛点があります。

手をよく使う仕事をしていらっしゃいます。

圧痛点に少量の局所麻酔を注射するとしびれ、痛みは軽減しました。

また手を振るとしびれは軽減することから、MPSによる静脈のうっ血が症状を悪くしているものと思われます。

私は「手根管症候群」という病名のつけ方に反対します。

そもそも神経を圧迫してもしびれや痛みは生じません。

神経が絞扼されたときは「麻痺」が生じます。しびれではなくて「知覚鈍麻」「知覚脱失」が生じます。

手根管部においてこのような神経絞扼が起きた症例を私は見たことがありません。

もしあったとしたら、「手根管症候群」というような病名ではなくて「正中神経の絞扼性障害(手根管部)」という病名にすべきです。

梨状筋症候群、胸郭出口症候群などの病名も結局のところMPSです。さらに脊柱管狭窄症も椎間板ヘルニアという病名で表現されている痛みもMPSです。みんな「な〜んちゃって」なんです。

ズワイガニは石川県で獲れたものは「加能ガニ」、福井県で獲れたものは「越前ガニ」、山陰で獲れたものは「マツバガニ」といいます。

筋骨格系の痛みも場所によっていろいろな名前を使っていて、それぞれに専門家と称する医師がいるのでややこしいのです。

筋骨格系の痛みで、悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛でなければ、MPSです。

誤解を生まないためにも、そろそろ病名を整理して合理的な病名にして保険診療をすべき時になっている。

b0052170_17591169.jpg


ではなぜ図のような正中神経支配領域にしびれがあるのでしょうか。

静脈、動脈、神経は伴走していることが多いので静脈のうっ血が神経の分布範囲と一致しているように思われるのでしょうか?

手根管症候群の治療は不用 http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_268.htm


http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_594.htm 

4-1
://www.round-earth.com/HeadPainIntro.htm
肩甲筋の緊張は頭痛の原因になったり、手根管症候群や胸郭出口群といわれている痛みを呈することがある。いわゆる手根管症候群の場合は半ダースはあると思われる原因のなかで、手根管をどうこうするのは最後にしなさい。手術をする前にぜひチェックを!・・・・


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by junk_2004jp | 2015-10-19 17:53 | MPS | Comments(8)
Commented by 素人 at 2015-10-20 09:52 x
神経の圧迫が痺れや疼痛を発生させないということに、驚きと同時に勉強しなおさねばと思っているところですが、
肘部内側を打った時に生じるいわゆる尺骨神経支配領域への痺れは、なぜ生じるんでしょうか?
先生の理論に沿えば、圧迫で痛みや痺れは生じず、神経の損傷時のみだと解釈しているんですが・・。
お忙しいとは思いますが、ご教授頂ければ幸いです。
Commented by junk_2004jp at 2015-10-20 12:40
http://junk2004.exblog.jp/10256485/

これを読んでみてください。それがまさに関連痛なのです。

神経を損傷したとき、瞬間的な痛みはありますが、それ以降は痛みがありません。麻痺が生じます。四肢を切断された人がパラリンピックで活躍していますね。痛みはないのです。

ただし、損傷した神経の先端に神経鞘腫ができて、新たな痛覚受容器ができたときや、切断された神経が触覚神経などと混線したときには難治性疼痛になるといわれています。(幻肢痛)
Commented by みよちゃん at 2015-10-20 19:32 x
教えてください。
80代の母のことですが、20年前に脊柱菅狭窄症の手術をしました。
その後両足の足首から先の感覚が鈍く自分の思うように動かせなくなりました。
現在は装具をつけてなんとか歩けている状態です。
これは手術と関係があるのでしょうか?
それとなんとか治らないでしょうか?
Commented by junk_2004jp at 2015-10-21 12:29
術前の症状がどうだったのか?現在の症状が「痛み・しびれ」なのか「神経麻痺」なのか?

術後急に今の症状が出たのか?

いろいろ分からないことがありますのでお答えできません。

脊柱管狭窄症で神経麻痺が起こったという症例を見たり聞いたりしたことはありません。

手術で神経を傷つけた可能性は、両側がそうなっているということから、ちょっと考えにくいです。また腰のところで神経を傷つければ下肢広範囲に麻痺がくるように思います。
Commented by みよちゃん at 2015-10-21 21:56 x
コメントありがとうございます。
術前は長く歩けず腰や足に痛みがあり脊柱管狭窄症と言われ手術をしました。
術後すぐから足首から先が麻痺?(完全な麻痺ではなく感覚が鈍い)の症状がでました。
時々痛みもでると言っています。
足首から先がぶらぶらした状態です。
Commented by junk_2004jp at 2015-10-22 10:39
>術前は長く歩けず腰や足に痛みがあり

腰や下肢、腸腰筋などのMPS(筋筋膜性疼痛症候群)だったのでしょう。脊柱管狭窄が原因でそのようになることはないと思います。生理学的にも大きな矛盾がありますし、統計上でも高齢者の7割程度に脊柱管狭窄がみられるそうです。(健常者も含めて)

現在の症状は腓骨神経の不全麻痺ではないかと想像します。ギプスを膝裏に巻いたときなどにおこります。脊柱管狭窄が原因ではないでしょう。手術が原因かどうかは分かりません。

痛みは神経が激しく活動している、脳が活動しているということ、麻痺は神経、脳が応答していない状態、真逆の状態です。痛みが生じて麻痺になることはありません。
Commented by みよちゃん at 2015-10-22 20:01 x
ありがとうございます。
何度もすみません、腓骨神経不全麻痺はどのような治療法がありますか?
先生のトリガーポイント注射は有効でしょうか?
お忙しいのに申し訳ありません。
Commented by junk_2004jp at 2015-10-23 09:37
腓骨神経麻痺だとしたら、もうかなり古いもののようですし、装具を使う以外に方法はないと思います。

痛みがあるのなら、神経障害性疼痛の薬を使うといいです。


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