2015年 10月 19日
Aさんは2ヶ月ほど前より右手1、2、3指にしびれがでてきました。 2週間前に「手根管症候群」という診断で手術をしましたが、かえってしびれはひどくなり、夜間痛もあり睡眠が十分にとれません。 反対側に手にも少ししびれがあります。 図のように圧痛点があります。 手をよく使う仕事をしていらっしゃいます。 圧痛点に少量の局所麻酔を注射するとしびれ、痛みは軽減しました。 また手を振るとしびれは軽減することから、MPSによる静脈のうっ血が症状を悪くしているものと思われます。 私は「手根管症候群」という病名のつけ方に反対します。 そもそも神経を圧迫してもしびれや痛みは生じません。 神経が絞扼されたときは「麻痺」が生じます。しびれではなくて「知覚鈍麻」「知覚脱失」が生じます。 手根管部においてこのような神経絞扼が起きた症例を私は見たことがありません。 もしあったとしたら、「手根管症候群」というような病名ではなくて「正中神経の絞扼性障害(手根管部)」という病名にすべきです。 梨状筋症候群、胸郭出口症候群などの病名も結局のところMPSです。さらに脊柱管狭窄症も椎間板ヘルニアという病名で表現されている痛みもMPSです。みんな「な〜んちゃって」なんです。 ズワイガニは石川県で獲れたものは「加能ガニ」、福井県で獲れたものは「越前ガニ」、山陰で獲れたものは「マツバガニ」といいます。 筋骨格系の痛みも場所によっていろいろな名前を使っていて、それぞれに専門家と称する医師がいるのでややこしいのです。 筋骨格系の痛みで、悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛でなければ、MPSです。 誤解を生まないためにも、そろそろ病名を整理して合理的な病名にして保険診療をすべき時になっている。 ではなぜ図のような正中神経支配領域にしびれがあるのでしょうか。 静脈、動脈、神経は伴走していることが多いので静脈のうっ血が神経の分布範囲と一致しているように思われるのでしょうか? 手根管症候群の治療は不用 http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_268.htm http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_594.htm 4-1 ://www.round-earth.com/HeadPainIntro.htm
by junk_2004jp
| 2015-10-19 17:53
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