心療整形外科

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2016年 04月 12日

役者交代が必要

今日同じ製薬会社から2つのパンフレット、患者指導用冊子をいただいた。

それをみると分かり易い矛盾がみえる。

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左のパンフレットを開くと

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この図は有名です。

痛みの原因は「痛み刺激」なんです。

もっと正確に言えば「ポリモーダル受容器についている受容体」

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内因性の発痛はリウマチ、痛風です。

それ以外は外因性です。つまり熱刺激か高閾値機械的刺激しかありません。熱刺激はやけどです。

つまり腰痛の原因は外力なんです。一過性の大きな外力と慢性的な外力があります。

痛みの悪循環が続き慢性痛という状態になっているのは中枢性の痛覚過敏が起きているのです。

不安障害、抑うつ状態、あるいは発達障害などでもともと中枢性の痛覚過敏があれば、わずかなキッカケで痛みが起こるでしょう。最初から慢性痛のような状態が想像できます。このような状態を「ストレス性」といってもいいでしょう。

ここようなことは腰痛に限ったことではありません。

痛みの悪循環に陥ることなく早く痛みを止めることが重要です。

右の冊子を開くと

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例の腰痛の85%が特定できない

10%が脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア(神経根の圧迫)

5%が骨折、脊椎炎、がん


特定できないのならどう説明して、どのような改善策、予防策を与えるのだろうか。

腰痛の原因が特定できなということは背痛、頚痛、肩痛、臀部痛、膝痛・・・も同じく原因を特定できないのだろう。

脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアが原因ということは左のパンフレットの「痛みのメカニズム」とは大きくちがう。

ここをどう説明するのだろうか。

脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアがあっても痛くないことはごく普通のことだ。

慢性痛にならないようにするには早く手術すべきではないのか。

手術をしても治らない人はいっぱいいる。それどころかもっと悪化して仕事をやめた、ゴルフができなくなった人もいる。

椎間板ヘルニアは消えることがあるというが、消えるまでどう過ごせばいいのか。

消えない場合はどうするのか。

じゃあ、高齢者のほとんどにヘルニアはないのか。高齢者になるほどヘルニアが多くみられるというデータがある。

脊柱管狭窄は消えない。どうすればいいのか。

つい最近まで脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアが原因といって手術をしていた人が「慢性痛」という概念を語るのは改宗するようなものなのだ。


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by junk_2004jp | 2016-04-12 20:11 | 慢性痛 | Comments(0)


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