心療整形外科

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2016年 07月 22日

痛み治療は時間との戦い

慢性痛のキーポイントは中枢性感作です。

下行性疼痛抑制系の機能低下



時間的加算(Wind up)



遅発性筋痛・・・・痛みを感じない刺激でも繰り返すと脊髄後角の二次ニューロンは興奮してくる。


長期増強(LTP)


長期増強(LTP)

神経細胞間の結びつきが強まる現象=記憶

海馬・・・・・・・・・出来事の記憶・・・・・よく覚えている
小脳・・・・・・・・・運動の記憶・・・・・・・運動が上手になる
脊髄後角・・・・・痛みの記憶・・・・・・・慢性痛

脊髄後角の二次ニューロンの感受性が長期にわたって増大。NMDA受容体が開いた状態。

海馬や小脳におけるLTPは人間にとって都合のいいものだが、脊髄後角におけるLTPは不都合。

現在のところ脊髄後角にだけ作用する薬はない。同時に海馬や小脳にも影響を及ぼす可能性はある。

強い痛みならすぐにLTPが発生する。

LTPを発生させないようにするにはすぐに痛みを遮断してやればいいのだ。

それを保険診療でトリガーポイント注射といっているだけなのだ。

究極の痛みLTP予防法は「先取り鎮痛」だ。これは全身麻酔で手術するときでさえ、切開部に局所麻酔を打つことだ。

痛み治療は時間との戦いなのだが、これは従来の整形外科的、脊髄外科的診断との戦いともいえる。

従来の構造的診断は早期痛みの遮断の機会を奪う。不安感、画像の記憶などから痛みにとって最悪となる。

痛みの治療は早急に!構造の治療は落ち着いて!


成人してから始めたゴルフはしばらくしないでいると下手になる。これは小脳のLTPが弱まってきたためだろう。

慢性痛もこの要領で下手になれば良いわけだ。それが認知行動療法だ。

薬物依存という表現を借りれば慢性痛は「痛み依存」ということになる。

依存が起きないうちに解決しよう。

     


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by junk_2004jp | 2016-07-22 05:58 | 痛みの生理学 | Comments(0)


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