心療整形外科

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2017年 01月 22日

慢性痛

慢性痛という病気

今までの痛みの医学は間違っていました(脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・変形性関節症など構造異常が痛みの原因だとする考え方)。「慢性痛」を理解するキーポイントです。

損傷が治癒すると思われる3ヶ月を過ぎても痛みが続く状態を「慢性痛」といいます。

痛みは悪循環で慢性化、広範囲化することがあります。

これは中枢(脳脊髄)で痛覚が過敏になった状態です。火災報知器そのものの故障です(中枢性感作=疼痛抑制系の減弱、長期増強、時間的加算)。

「不安障害」や「抑うつ状態」、「発達障害」などがあると当初から痛覚過敏状態のことがあります。

生物(身体)・心理・社会的疼痛症候群と言われ複雑系です(集学的治療)。

身体疾患から診た病名は筋筋膜性疼痛症候群が妥当です。部位によりいろんな病名があり混乱のもとになっています。



慢性痛にならないようにするには

慢性の痛みは生活を大きく変えてしまいます。

痛みの起きた当初より積極的に痛みの治療をする。

ケガなど痛みに対して過剰な安静や固定を避ける。

不必要なレントゲンやMRIを撮って医師から恐怖を植え付けられない(脊柱管狭窄、ヘルニア、軟骨、半月板、腱板、すべり症、分離症などは健常人でもごく普通にみられます)。

画像診断は「悪性腫瘍、感染症、リウマチ、痛風、偽痛風」の特異的疾患の有無を調べるものです。または骨折の有無を調べるものです。


慢性痛の治療

慢性痛の治療は個人差があり、万人に共通しているものではありません。それは脳の認知と反応が関わっているからです。

痛みそのものが治療の対象です。

構造の治療と痛みの治療は別問題です。

痛みは画像や数値で表せないので、患者と治療者が信頼関係のもとに協力して治療するものです。

慢性痛は複雑系です(集学的治療)。

基本は「認知行動療法」=心配しないでよく動かすようにすることです。

トリガーポイント注射、鍼、マッサージなど

薬(トラムセット、トラマール、ワントラム、リリカ、ノイロトロピン、サインバルタ、トリプタノール、ノルスパンテープなど)


痛みの発症と悪循環のメカニズム

悪性腫瘍、感染症、リウマチ、痛風、偽痛風は除外してください。

痛み発症の原因は外力です。一過性の大きな外力(ケガ)と慢性的な外力(過剰な労働や運動)です。手術もケガですから、必要でなければ避けるべきです(先取り鎮痛という方法で手術する)。

不安、抑うつ、怒りなど(ストレス)は痛みの感受性が増していて、そのうえ慢性的な筋緊張があり痛みを発症しやすい状態にあります。

痛みがあると反射的に筋緊張、交感神経緊張が起きて痛みが続きます(痛みの悪循環)。

構造破綻は外力によって生じることがありますが、痛みの原因ではありません。構造の治療と痛みの治療は別のことと考えるべきです。


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by junk_2004jp | 2017-01-22 03:11 | 慢性痛 | Comments(0)


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