心療整形外科

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2017年 10月 15日

慢性痛問題

日本人は江戸時代のほうが身体能力が強かったのではないだろうか。

駕籠かき、飛脚、お伊勢参り、お遍路さんなど。

わらじでそれも舗装されていない道。

平均年齢も違う。またその時代のことはドラマとか小説、絵でしか想像できないのだが。

神経、軟骨、半月板、椎間板、脊柱管などという言葉、概念がない時代に戻ればよいのだが。

もう一つの要素は「肥満」だ。

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私が医師になった40年前と比べても筋骨格系の痛みの患者さんは多いような印象がある。

その理由は、レントゲン、MRIの普及、国民皆保険による医療アクセスの容易さにあるのではないだろうか。

科学の進歩によって痛い人が増えるとは皮肉なことだ。

医師はレントゲンやMRIの所見の異常が痛みやしびれの原因だと説明してきた。

どうもこれが痛み蔓延の原因の根底にあるように思う。

決してそうではないのだ。

痛みは電気信号だ。リウマチ系、痛風系、悪性腫瘍、感染症を除けば、起電のきっかけは外力しかない。

そしてレントゲンやMRIの所見は外力による損傷が補修された結果であって、痛みの原因ではない。

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これはシオノギ製薬のサインバルタのパンフレットから。

時代は変わった。

慢性疼痛=神経障害性疼痛=神経可塑=痛みの学習、記憶

痛みの慢性化は学習されたものだったのだ。

医師はレントゲンやMRIを使って「間違った痛みの教育」をしていたのではないだろうか。

もっと素朴な方法で痛みは管理できて慢性痛は激減できる。

次は2009年のプルミエという雑誌から(私も出ている)

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椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症は非特異的な腰痛ではなく原因のわかっている腰痛だと説明されていたわけだが、

「じゃあ、慢性腰痛にならないようにするにか即手術して解決しなければならない。」となるわけだ。

私の方が正解だったと思う。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄が痛みの原因ではない。

特異的腰痛というのは「悪性腫瘍、感染症、リウマチ系」で画像診断はこの鑑別にある。

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丁度よいコメントがありました。

打撲して痛いのがこのようにして「変形して痛い」にすり替えられるのです。

はじめまして。
3ヶ月ほど前に転倒し両膝を強打しましたが、激痛と言うわけではなく歩行もしゃがみこみもできていたので湿布で様子見していました。

ただ、何となく違和感が取れないので1ヶ月前に整形外科に受診するとひびは入っていないが、変形性膝関節症になっていると診断されヒアルロン酸の注射を受けました。

ところが注射後ひどく痛み、リハビリも始めたのですが、受診前より痛みが増しています。

思うに、レントゲン写真で内側の軟骨が減っている事実を見て脳が意識してしまったのか、それまで感じなかった箇所に痛みを感じるようになったようです。

先生のブログを拝見して妙に納得しました。遠方で伺う事ができませんが、先生の論文などを参考に何とか治していきたいと思います。


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by junk_2004jp | 2017-10-15 18:11 | 慢性痛 | Comments(0)


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