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心療整形外科

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2017年 10月 23日

今日の症例

症例1

60歳代、女性 

3年前、階段で転倒、右膝を強打する。「半月板が傷ついている」

といわれている。

歩行痛、軽度跛行、下腿の冷感、反対側の膝痛も最近でてきた。

膝周辺の圧痛点数カ所に0.5%メピバカインを注射した。すぐに痛み

が取れて歩行が楽になった。

「半月板のことは忘れてください。あなたの年齢になると、膝の痛

くない人でも多くの人に半月板の異常がみられます。」

このような症例は以前はRSD(Reflex Sympathetic Dystrophy 反

射性交感神経性萎縮症)といいました。最近ではCRPSタイプ1(C

omplex Regional Pain Syndrome)といいます。

それは必ずしも交感神経が関係していないことが分かったからで

す。

今回のような治療をどれぐらいの間隔で何回すればいいのか?答え

があるわけではないが、1週間後に再診、数回の治療で回復するの

ではないか。個人差あり。

怪我をしたらすぐにこのような治療をすれば、その後の経過は全く

違っていたと思う。

もし、これが交通事故(自転車で転倒)だったら、半月板の手術を

していたとすれば・・・・痛みがこじれにこじれていたかもしれな

い。

症例2

一昨日、停車中、追突された。その日の夜より、右の首に痛みは出

てきた。頭痛なし、気持ち悪い感じなし、首の運動制限特になし。

右後頚部に圧痛あり。

患者さんは「むち打ちになっているのかどうか」を調べてほしいと

思って受診した。

この痛みが一過性で数日でよくなるのか、いつまでも続くのか医師

にはわからない。

注射や飲み薬はいらないということだったので湿布だけで経過をみ

ることにした。医師はどの筋肉に圧痛や緊張があるかは診察でわか

るがそれがどのような経過をたどるかは分からない。


症例1にしても、受傷当時、3年間も続く痛みになるとは思わないことだろう。




by junk_2004jp | 2017-10-23 20:29


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