2005年 07月 06日

慢性痛は神経回路の可塑的変化

マーゼニックの洞察から十年、神経可塑性が脳を再構成するカヘの評価は高まるばかりだった。いまでは、指がバイオリンの弦の上を飛び回るとき、心の回路が変化することがわかっている。四肢の切断や卒中発作などでも脳の回路は変わる。耳が母国語の音素になじみ、外国語の音素を聞き分けられなくなるときにも変わる。要するに五感から流れ込むインプツトが変化すれば変わる。ここまではシルヴァー・スプリングのサルが教えてくれた。

だが脳はー物質と心というデカルトが二つに分けた領域が出合って表現される場所としての役割に恥じずー身体からのインプットによる変化以上のものを反映している。ニューロンの回路は、わたしたちの思考の変化という「かそけきもの」が変化したときにも変化するし、精神的な努力というような未確定の何かがかかわったときにも変化する。要するに、わたしたちが自覚的に何かに関心を向けることを選んだときに変わるのだ。

関心の力は精神的な方向性の選択を可能にするだけではない。意識の流れのなかのひとつの細流に積極的に関心を向けることでー科学的に確認できるかたちでー自らの脳の神経回路の機能を変化させることもできるのである。

               心が脳を変える・「脳科学と心の力」  より

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慢性痛と慢性痛症

慢性痛という言葉をよく耳にしたり口にしたりしますが、一般的には長い期間痛みが続いている時に用いています。臨床的にも期間に視点をおいて使われている場合がほとんどです。この慢性痛の中には、ただ単に急性痛が長引いているものと痛みの発症メカニズムがまったく異なる慢性痛症とが含まれています。
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慢性痛は脳の痛みの回路の可塑的変化と言われています。問題は脳の回路、ネットワークを変えることにあります。それは「気づき」と「心の力」ということだそうです。
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by junk_2004jp | 2005-07-06 20:41 | 慢性痛 | Comments(0)


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