心療整形外科

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2005年 08月 20日

慢性疼痛を困難な問題にしてしまっているもの(2)

“今、ここ”で苦しんでいる慢性疼痛の患者にどうアプローチしてゆくかにおいては、解剖学・生理学を方法のべースにしつつも、さらに多くの人間理解の方法を加えてゆかねばならない。

さて、急性の痛みは、身体のどこかに異常がおきたことを知らせる警報器のようなものであり、放っておけば危険なのですぐに何らかの手を打つように、からだが教えてくれる危険信号である。放置すれば、器質的な変化に移行することが考えられる。否、すでに器質的変化が起きているのかもしれない。

それに対し、慢性の痛みでは、痛みそのものが患者を苦しめる結果となる。慢性の痛みの原因はさまざまで、器質的な場合も機能的な場合もあるが、いずれにせよ、それを取り除くことが困難なのが慢性の痛みである。原因は複雑で、いろいろな要素が絡んでいる場合が多い。残念ながら、こうした場合のアプローチの普遍的な方法を、系統的に構成していくだけの学問的蓄積を、現代医療はまだ持っていない。

また、慢性の痛みを動物実験で確認するのは不可能である。なぜなら、慢性の痛みは、きわめて人間的な現象であり、患者は全人的に痛んでおり、それは、しかも患者一人ひとりに固有な現象だからである。先に述べたように現代医学は普遍性を尊重するが、個別性まで考慮するところにはいまだ至っていない。

慢性疼痛患者へのアプローチは、まず、その患者の個別性を正確に把握することよりはじまる。

以上述べたように、従来の現代医学の方法だけでは、慢性疼痛に対すろアプローチは、ほとんど不可能である。

バリント療法ー全人的医療入門   監修:池見酉次郎  編集:永田勝太郎
                       医歯薬出版株式会社


ほんとうに慢性疼痛は個別性なんだ。個別性ということは、今の段階では積極的なエビデンスが得られません。


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by junk_2004jp | 2005-08-20 23:55 | 慢性痛 | Comments(0)


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