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心療整形外科

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2005年 11月 11日

外傷を契機にはじまった痛みⅡ

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下肢打撲によるminor reflex dystrophy / 22歳、女性。1年近く前、階段から落ちて左下腿部を打った。X線で骨折所見は認められなかった。以来受傷部下肢広範に、しびれと痛みがあり、一部に腫脹や皮膚発疹が常時見られる。圧痛点への局注と腰部での交感神経ブロックを3回行い、ほとんど治癒した。・・・ペインクリニックの実際/兵頭正義著 S49年

30年前の教科書のような本からです。このころは、まだペインクリニックなんてほとんど知られていませんでした。

外力が痛みの発生の引き金になったのです。もし、骨折があっても同じ運命だったかもしれません。骨折の有無には無関係なのです。

骨折が合った場合は、本人は「骨折が原因で、痛みがおきた。」と思われると思います。また、その表現は正しいのですが、生理学的には痛みに関しては、骨折があってもなくてもいいのです。

同じことがヘルニアにもいえるのではないでしょうか。

「損傷モデルは失敗だった、人間工学的介入の効果は期待できない」これは、最近の文献でよくみられるものです。つまり、ヘルニアが痛みの原因になることはないということなのです。



by junk_2004jp | 2005-11-11 13:10 | 慢性痛


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