心療整形外科

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2005年 12月 08日

根性痛

long-field先生も、根性痛に矛盾を感じるようになってきました。まだ大学に戻るそうですから、生理学教室なんかに顔をだして研究してみてください。

私も以前は根性痛を信じていました。

硬膜外ブロックも、神経根ブロックも根底にある発想は根性痛なのです。硬膜外のほうが少しアバウトなんですが。

私は神経根ブロックはしたことがありません。私が若かったころはいわゆる根性痛に対して、出身医局では神経根ブロックは行われていませんでした。

このような痛みの治療は、出身医局によってかなりの違いがあったのではないかと思います。インターネットはもちろんなかったですし、医学部も今の半分もなかったのではないでしょうか。だから閉ざされた地域での独自の言葉や習慣があったものと思います。

神経根ブロックは透視をしながら行うのですから、医師は被爆します。医師は頻回になりますから、その影響はばかにならないと思います。

硬膜外ブロックはよく行いました。硬膜外をした後に圧痛点ブロックも併せて行っていたのです。それをした方が効きが確実なのを経験的に知っていました。それが圧痛点に興味をもったきっかけでした。今は硬膜外は行いません。圧痛点ブロックで十分です。

また、ブロックで治ってしまうこともあるのですから、その理由も考えなくてはいけませんね。

今月の日本整形外科学会誌にはヘルニアにかんして3つの教育研修講座がありますね。

「腰椎椎間板ヘルニアの治療の最前線」では
この病巣が神経根や馬尾にさまざまな化学的あるいは機械的侵害刺激を与えて痛みや麻痺という不健全な状態が発生する。
と肝心なところは既知の事実のごとくさらりと表現しています。

「腰椎椎間板ヘルニアの自然退縮機序とこれを利用した臨床応用の開発」では
科学的には、椎間板ヘルニアの病態を明らかにするために椎間板側と神経根側の視点から、免疫学や分子生物学をどの手法を利用して研究が多数展開されてきた。これにより、変性椎間板が脊柱管側に脱出すると硬膜外より血管網がヘルニア内に新生してきて、そこより多数のマクロファージを中心とした炎症性細胞が浸潤していくことが明らかとなった。

とヘルニアの生じている局所の病態の説明をしているがそれがどうして根性痛といわれるものを生じるのかは書かれていません。

圧痛点に注目して治療していると、原因不明の痛みというのがなくなってしまうわけです。そこに蕁麻疹ができているということと同じことですから。また病名もどうでもよくなってきます。五十肩なのか頚肩腕症候群なのか胸郭出口症候群なのか頸椎症なのかそんなことどうでもいいのです。適当につけておけばいいと思います。大抵、上腕骨外側上顆炎もあります。

若い頃は頚肩腕症候群は大雑把な病名で、その中にいろいろ(たとえば前斜角筋症候群とか、頚肋とか・・)なものが含まれているのでそれを追求しなければいけないなんて教えられたものです。

なぜその場所を選んで圧痛点(筋痛)ができているのかということについては興味がありますが答えはありません。

原因不明の痛みはしいていうならば、いわゆる”精神痛”で、圧痛点はありません。
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by junk_2004jp | 2005-12-08 00:35 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)


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