2005年 12月 11日

根性疼痛といった病態は存在しないと考えるのが妥当ではないか

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根性痛はない
正常な脊髄神経根の圧迫は痛みを生じない。

そこで登場するのが、神経根の炎症説(髄核からの炎症性サイトカインTNF-α)だが、神経根が炎症を起こすと痛みが起きるという生理学はない。
また、髄核が脱出していないヘルニアは繊維輪が覆っているので直接神経根にふれていない。

神経根で生じた痛み信号で下肢が痛むということを異所性発火という理論で説明するが
臨床医の痛みのメカニズム 横田敏勝 著 (南江堂)
神経痛の発作に、末梢機序と中枢機序の両方が関与する。末梢機序の第1は、異所性のインパルス発生である。痛覚線維の生理的興奮は、その末哨の自由終末にある痛覚受容器(侵害受容器)が刺激されたときにみられる。自由終末と脊髄を継ぐ部分からインパルスが発生することはめったにない。痛覚受容器を介さずに神経線維からインパルスが発生することを異所性興奮という。異所性異奮を生じる可能性が高いのは、脱髄部および傷害された末梢神経の側芽と神経腫である。これらについてすでに説明した。損傷された神経線維の再生が始まると、神経線維から側芽が伸びる。側芽は自発的に興奮する。軽い圧迫に反応してインパルスの発生が増加する。四肢の末梢神経で再生が進行しているとき、神経の走行に沿って打診すると、四肢の末梢部にジンジンビリビリ感があったり、針で刺されたように感じるTinel症候(Tinel.1918)もこれで説明できる。また、交感伸経節後線維から放出されるノルアドレナリンにも反応する。同様な性質は、側芽を出す一次感覚ニューロンの細胞体でも認められる(Wall and Devor、 1983;Study and Kral.1996)。
異所性発火(異所性興奮)は正常な神経ではおきない。また、異所性興奮による下肢の痛みに圧痛点があるのは理解に苦しむ。

このように根性痛はありもしない概念なのです。また、統計的にも健常者にもかなりの割合でヘルニアがあります。臨床経過も私のHPの症例や、掲示板などの患者さんの声からも明らかのように、ヘルニアが原因の神経根痛では説明不可能です。



神経を圧迫すると痛みが生じるというのは間違いなのです。麻痺が生じるというのなら分かるのですが。

学問的権威のある整形外科医が痛みと麻痺をごちゃ混ぜにして説明しています。腰椎ヘルニアで下肢の麻痺に陥った人を見たり聞いたりしたことがありますか。私はありません。梨状筋症候群、前斜角筋症候群もしかりです。

生理学的に矛盾した理論のもとに治療したところで、よくなるとはかぎりません。ただし、痛みの本態は侵害受容性疼痛ですから、何らかの形で痛みの悪循環がストップすれば治ることあります。全身麻酔でも、局所麻酔でも、催眠術でもそれは可能でしょう。

根性痛に反対です。
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by junk_2004jp | 2005-12-11 14:49 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)


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