2005年 12月 21日

誤診かぁ!?

トリガーポイント鍼療法を活用するためにーこれまでの研究を整理し、見えてきた課題とはー

私がトリガーポイントの治療を行うようになって一番痛切に感じていることは、医療の現場において痛みの患者に対する不適切な診断が非常に多いということです。

筋筋膜性疼痛症候群はしばしば誤診され、滑液包炎や関節炎、内臓疾患として治療されてきた経緯があると書かれています。

例を挙げればキリがありませんが、もう一例挙げると、腰下肢痛の場合、MRI検査を行い椎間板ヘルニアの所見が見つかれば、それが痛みの原因とされ、神経根症とされてしまいます。しかし、実際には先天的に脊柱管が小さい人でなければ、ヘルニアを起こした椎間板が神経根に炎症を引き起こすことはありません。腰下肢痛の一般的な原因は、小殿筋や梨状筋などに生じたトリガーポイントに基づくものです。

筋筋膜性疼痛症候群の症状は多彩ですが、痛み以外の症状で多く見られるのは、しびれ感、知覚鈍麻、筋力低下、関節の可動域制限などです。また、トリガーポイントに基づく特殊な症状として、胸鎖乳突筋から生じる姿勢性めまいや、咬筋から起こる耳鳴りが比較的よく見られます。


しびれ感、知覚鈍麻、筋力低下をヘルニアによる神経脱落症状と解説していることがほとんどです。しかし、ヘルニアで身体障害者になった人を見たことがありません。もしそうならば、痛みではなくて絞扼性神経障害の範疇に入れるべきです。(馬尾症候群を除く)

これらの症状は筋筋膜性疼痛症候群の症状と捉えるべきです。下肢伸展テスト(ラセーグテスト)も神経のテストではなく、トリガーポイントの関連痛だと思います。

また、先ほど山下先生のお話のように、慢性筋痛の患者には誤診されている人が圧倒的に多いような気がします。痛いところに原因がないことも十分あり得るんだということを、鍼灸の人だけではなく、臨床に携わっている整形外科の先生、ペインクリニックの先生に理解していただきたいと思います。そういう目で診れば、トリガーポイントが確実に見つかるだろうし、どんどん治療効果は上がることが期待されます。皆さんの今後の活躍によってそれをさらにアピールしていきたいと思います。本日はありがとうございました。

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by junk_2004jp | 2005-12-21 17:51 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(4)
Commented by keisyan at 2005-12-21 19:48
トリガーポイント ≦ 圧痛点 ですか?
Commented by junk_2004jp at 2005-12-21 20:26
定義はあいまいというか、いろんな説があるようですね。

そういう意味で、トリガーポイントの本質は、発痛物質によって感作(刺激を与えて過敏状態をつくること)された侵害受容器そのものというふうにとらえています。

と言っていらっしゃいます。
Commented by sansetu at 2005-12-22 11:22
>>慢性筋痛の患者には誤診されている人が圧倒的に多いような気がします。

確かにこの文章、かなり変です(笑)。
Commented by junk_2004jp at 2005-12-22 11:52
慢性痛にすればいいんか^^


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