心療整形外科

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2006年 01月 02日

医療ルネサンスより

痛みの伝達 麻酔で遮断
埼玉県志木市の主婦B子さん(70)は、1年半ほど前から、腰に「たたかれたようなひどい痛み」を感じるようになった。

 病院の整形外科で、背骨の管が狭くなって神経を圧迫する「脊柱(せきちゅう)管(かん)狭さく」と言われた。

 痛み止めの飲み薬はあまり効かない。「大好きな海外旅行にも二度と行けないだろう」と沈んでいた。局所麻酔薬で痛みの伝達経路を遮断(ブロック)する「神経ブロック療法」を勧められたが、なんとなく怖い感じがして、1年間我慢を続けていた。

 しかし、親類にも勧められて決心。今年7月、痛みの治療が専門の「塩谷ペインクリニック」(東京・目黒)を受診した。

 神経ブロックでは、和らげたい痛みの部位によって、注射を打つ位置を調整する。B子さんの場合、腰だけでなく、左足もも外側の痛みが激しかった。

 この痛みは、第4、第5腰椎(ようつい)の間から出ている神経が原因なので、ここを狙う。エックス線で神経の位置を確認しながら、局所麻酔薬を注入する。神経の根元の部分に作用させるので「神経根ブロック」という。

 麻酔薬が痛みを伝える神経をまひさせるため、痛みをすぐに抑えられる。薬による神経のまひは2時間程度で戻るが、炎症や痛みに伴う筋肉の緊張を取る作用もあり、1回の注射で、その後も効果が持続するという。

 B子さんはつえをついて治療を受けに来たが、帰りには必要なくなった。計6回の治療で、左足のしびれは薄らいだが、腰全体の痛みが残っていた。このため「硬膜外ブロック」という別の部位への注射を週に1度始めた。

 背骨の後ろから、脊髄を包む硬膜の外側に局所麻酔薬を注入する。神経根ブロックよりも広い範囲に効果があり、痛みに誘発される筋肉の緊張、血行障害がさらなる痛みを呼ぶ「悪循環」を断つ狙いがある。

 腰全体の痛みが和らいできたB子さんは、10月には以前のように激しい痛みを感じることはなくなり、娘と2人で2週間、ヨーロッパ旅行を楽しむこともできた。「一度は断念した海外にまた行けたなんて夢のよう」と喜んでいる。

 院長の塩谷正弘さんは「効果には個人差がある。数回で神経の炎症が消え、痛みがなくなる人もいるが、治療が長期間にわたる場合もある」と話している。

 ペインクリニック 「ペイン」は英語で「痛み」の意味。手術の麻酔を応用した痛みの治療を麻酔科医が行う。腰痛のほかに、顔面まひや三叉(さんさ)神経痛など治療の対象は広い。日本ペインクリニック学会のホームページ(http://www.jspc.gr.jp)で、認定医のいる医療機関を掲載している。神経ブロックは保険が利き、3割負担で費用は硬膜外が約2400円、神経根が約4500円(診察料などは除く)。

(2005年11月30日 読売新聞)
 

まず、脊柱管狭窄症という診断名はいったい何だったのか。今回の痛みとどういう関係にあるのか?

神経の炎症?ほんとうに神経が炎症を起こしているのか。神経の炎症が痛みを起こすというメカニズムを聞いたことがない。この説明は理解に苦しむ。

痛みの発生している現場は神経繊維の先端のポリモーダル侵害受容器と考えるべきである。なにも神経根ブロックや硬膜外ブロックのような神経繊維の中枢側を狙う必要はない。

もちろん、硬膜外や神経根ブロックが効果があることもある。そこで痛みが起きているのではなく、痛みの電気情報の通り道だからである。

このような症例はめずらしくなくしばしばみるものだ。がががさんのお父さんもそうだった。危険でない方法、誰もができる方法、患者さんに不安や恐怖を与えない方法、経済的な方法、理にかなった方法で治すことができる。

それはトリガーポイントブロック(圧痛点ブロック)、認知行動療法だ。

痛みはあくまでも、c繊維の先端のポリモーダル受容器が発痛物質に感作されることによってはじまる。

発痛物質が産生遊離されるのは心理社会的なことが原因でそれが習慣化したものと思われる。構造的なことが原因であるはずがない。

構造的なことが原因で痛みが起きるということはないのだが、そう信じているものにとっては、構造をかえる以外に治癒という概念が浮かばない。
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by junk_2004jp | 2006-01-02 07:50 | 慢性痛 | Comments(0)


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