心療整形外科

junk2004.exblog.jp
ブログトップ
2006年 01月 06日

痛みとは

振出しにもどる。

[痛みの定義] 国際疼痛学会   1986年

An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms of such damage.

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。  (教授 熊澤孝朗)


1986年に国際疼痛学会が「痛み」をこのように定義しました。議論を重ねた上での決定だったことでしょう。個人的な体験、経験なのです。

患者さんが「痛い」といったら、それが痛みなのです。

一応、分類されているのですが・・・
●感覚としての体験・・・手を切って「あいたっ!」:速い痛み、Aδ繊維、たぶんこれは個人差は少ないのでしょう。臨床上これが問題になることはない。

●情動としての体験・・・遅い痛み、C線維、臨床上これが問題になる。個人差がおおきい。


侵害受容性疼痛、神経因性疼痛、心因性疼痛

神経因性疼痛=CRPStypeⅡ、カウザルギーは神経回路の損傷による痛みで、臨床上では帯状疱疹後神経痛、幻肢痛、神経損傷後疼痛ぐらいで、私のようなところでは時々帯状疱疹後神経痛がみられる程度。

臨床上のほとんどの痛み(ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性膝関節症、緊張型頭痛、五十肩、胸郭出口症候群、テニス肘、顎関節症、捻挫、打撲、半月板損傷・・・・等、等)は侵害受容性疼痛だ。注意を要するのは損傷と痛みは分けて考えること。修復すべき損傷があるのなら、修復すべきで、痛みの治療とは別問題。
b0052170_2295570.gif
b0052170_2210576.jpg
この図で示される。このとき、強い不安や、抑うつ、注意集中がある場合を「心因性疼痛」という人もいることと思うが、私はそうではないと思う。それは個人差というもので、生理学がわざわざ分類すべきものではない。

図でも分かるように、脳と身体の情報のやりとりなのだから、上記疾患の疼痛は心身症なのだ。

心因性疼痛は精神科領域の痛みで、転換性障害とか身体化障害の痛みで、脳と身体との間で情報のやり取りは行われておらず、脳が痛みを感じているという不思議な状態。身体には反応する点は認められない。ドラマチック(車椅子、松葉杖)な表現で痛みの程度は強い。
[PR]

by junk_2004jp | 2006-01-06 22:29 | 痛みの生理学 | Comments(0)


<< 侵害受容性疼痛      ある掲示板より >>