2006年 01月 15日

後から診る医者ほど名医!?

一般に後から診る医者ほど名医にみえる。それは、それだけ経過も分かるわけだし、前医の診立てや治療法ではだめだったということなのだから。はたしてそうなのでしょうか?

急に、足がしびれて力が入らなくなった患者さんが来られました。

医師の頭の中には想定できる疾患名がいくつか浮かびます。

「しびれる」という言葉がくせものです。じんじんした感覚もしびれると言いますし、感覚が鈍い、感覚がないも「しびれている」ということもありますから、たしかめなければいけません。

感覚が鈍い場合は総腓骨神経麻痺が疑われます。ギプスなどで膝の裏側を強く圧迫したときにおこります。ギプスの代わりに腫瘍であってもいいのですが、急に起こることはないでしょう。

脊髄疾患、脳疾患は病的反射がでますし独特ですから、これをみのがすことはないでしょう。

このような疾患を否定できたら、最も可能性のあるのは「原因不明の身体症状」(つまり体に表れる心の病気)のことが多いものです。たとえば、言葉を失ってしまうとか・・・。

これは案外多いのです。しびれというとすぐに神経圧迫を連想しますが、神経圧迫では感覚鈍麻です。ジンジンしたしびれはストレス関連なのです。

ヘルニアが原因の可能性はどうなのでしょうか?ヘルニアによって下肢が麻痺してしまったという症例を聞いたことがありません。原因不明といわれたけどヘルニアだったのだ、腰椎捻挫といわれたけどヘルニアだったのだ、ストレスのせいにされたけどヘルニアだったのだ、ということになります。

私からすれば前医のほうが正解に近いのですが「原因不明」とか「ストレス」とか「捻挫」(ひねっていためた・・・ただそれだけの意味)というような漠然としたものよりも「ヘルニア」という明らかなものがインパクトがあり原因のように思えるものなのです。

説明は難しいものです。とりあえず緊急を要する疾患ではないことなどを告げて、経過をみて説得すべきでしょう。たいていはそれで治ります。
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by junk_2004jp | 2006-01-15 16:09 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)


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