2006年 01月 28日
五十肩(肩関節周囲炎)は肩峰下滑液包炎や上腕二頭筋長頭腱炎などの総称です。ポピュラーな疾患で毎日診ます。 特に原因なく痛みだして、次第に肩の運動範囲が制限され、夜間痛が生じることもあります。早期だと簡単に治るのですが、慢性化すると難渋します。 「五十肩」という病名は有名ですし、そのうちに治るということも知れ渡っていますので、原因不明の痛みという感じはありません。 「典型的な五十肩ですよ。」と説明されれば、原因不明と思う患者さんはいないでしょう。 しかし、よく考えてみると原因不明の痛みなのです。老化が原因といってもなぜ(たとえば)右肩に1ヶ月前から起きたのかを説明することはできません。 医師はどのような生理学的現象が起きているかは説明できますが、なぜそれが起きるようになったかを説明できないことがほとんどなのです。そういう意味において原因不明なのです。 同じような生理学的現象がお尻のあたりに起これば、坐骨神経痛だとかいうわけです。原因不明ともいうわけにはいかないのでなんやかやと構造的な異常が原因だと説明するのです。 特殊な痛み(骨折など明らかな外傷、感染症、悪性腫瘍、帯状疱疹後神経痛、幻肢痛、神経損傷後の疼痛)をのぞいてはすべての痛みはある意味において原因不明の痛みなのです。
by junk_2004jp
| 2006-01-28 17:55
|
アバウト
カレンダー
LINK
最新のコメント
最新のトラックバック
カテゴリ
検索
以前の記事
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||