心療整形外科

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2006年 02月 06日

関連痛

発掘!あるある大辞典「肩・背中・腰  コリでわかる内蔵疾患」をみて

数ヶ月前、関連痛についてとコリとの関係について電話取材を受けたことがある。私はコリと内蔵疾患の関連痛は関係ないと説明しておいたが・・・。

関連痛とはAを刺激するとBに痛みを感じたとき、「Bに感じた痛みはAの関連痛である」ということ。つまり、Bは全く異常がないのだが、神経ネットワークの関係で、脳が誤認することなのです。有名なところでは、心筋梗塞のときの左肩痛があります。

コリとは筋・筋膜性疼痛のことです。筋硬結が触れることがあります。そこに実在する痛みです。圧痛点があります。そこに局所麻酔を注射すると痛みはとれます。

肩にコリがあると肝臓、胆嚢疾患、背中にコリがあると膵臓疾患、腰にコリがあると腎臓疾患というようなことをいっていたと思うが、この説明はおかしいですね。

関連痛はその部位に実在しない痛み(脳の誤認)、コリはその部位に実在する筋・筋膜痛です。

多くの患者さんを診てきたが、そのようなことを疑ったことはありません。この番組の影響で、「肩凝りが続くのですが、肝臓がわるいのでは?」といったような患者さんが内科を訪れるのではないでしょうか。
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by junk_2004jp | 2006-02-06 08:20 | 痛みの生理学 | Comments(6)
Commented by keisyan at 2006-02-06 08:54
テレビの影響って凄いですからね。
それだけに、最悪?のパターンを強調してしまうのは、しかたがないのかもね?
Commented by junk_2004jp at 2006-02-06 09:13
コリという言葉を使わなければいいのです。

「肝臓部を叩いて、肩に痛みを感じますか」ならば理解できるのです。
Commented by 胆石 at 2006-02-06 10:47 x
胆嚢の重苦しい痛みのとき、背中の右側が痛くなります。いわゆる放散痛?あれは脳の誤認だったのですか・・・・・
Commented by junk_2004jp at 2006-02-06 12:26
脳が胆嚢に痛みを感じれば正しいのですが、内蔵からの情報は皮膚表面からの情報とちがって、正しく判断できないのでしょう。
胆嚢から生じている情報を背中から生じていると脳が誤って認識するのだと思います。
Commented by 胆石持ち at 2006-02-06 22:09 x
「脳も、間違いを起こすことがある」ということを知っておくことは大事ですね。
痛みを感じると、痛みの場所で何かとんでもなく悪いことが起きていると不安になります。ひどい頭痛がすれば、動脈瘤・クモ膜下出血の心配をしてしまいます。
同じように、腰や首が痛めば、「何か悪いことが進行しているのでは・・・!?」と不安になり整形外科に走ります。シロウトには、その違いがわからないのです。
で、ヘルニアが見つかれば「ほーらね、これが悪さをしてたんだよ!切るしかないな!」てなことを宣告されるわけですな。
脳の仕組みって、実に神秘的ですね・・・・・
(胆嚢の痛みには私の経験ではブスコパンしか効かないみたいです)
Commented by junk_2004jp at 2006-02-06 22:33
そうですね。
同じ波長の色を見ても、脳の認識は個人差があるのでしょうね。芸術家は我々が想像できないような脳の認識があるのでしょう。
痛みも同じ強さの電流が脳に到着しても、それをどう判断するかは環境、社会、などいろいろのファクターがあり、複雑なものなのでしょうね。


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