2006年 10月 02日

脊椎手術後の硬膜外血腫による神経症状の増悪

ある医学雑誌より

症例は*歳の女性である。右下肢脱力、大腿前面の疼痛・しびれを主訴に紹介入院となった。現病歴は、受診5ヵ月前に階段より転落して激しい腰痛を生じ、前医を受診した。第2腰椎圧迫骨折と診断され、コルセットを装着し安静加療で、腰痛はしだいに改善した。受診1週前より右大腿前面の痛みが出現し脱力のため歩行困難となり当科に紹介入院となった。神経学的には
右股関節の屈曲力低下と右大腿前面に知覚鈍麻を認めた。膀胱直腸障害は認めなかった。画像所見ではL2椎体の上縁部が偽関節となり、脊柱管内へ突出し、馬尾および神経根を圧迫しているものと考えられた。患者および家族と相談の上、L1,L2の椎弓切除と後方短縮・固定術が行われた。術中の運動誘発電位モニターでは波形変化なく、手術終了時にはドレーンを留置して閉創した。術直後には両下肢の明らかな神経症状の増悪は認めなかった。術後6時間後より両下肢のしびれが増悪し、脱力があり、術後8時問後には両下肢はほぼ完全麻痒となった。CT、MRIで硬膜外血腫と診断し、緊急に血腫除去術を行い、初回手術時より太いドレーンチューブを留置して閉創した。術後は、両下肢に短下肢装具を装着し、歩行器での歩行は可能となった。神経学的には術後硬膜外血腫を生じた直後よりは回復しているが、自・他覚的に術前の状態より悪化している状況である。


>受診1週前より右大腿前面の痛みが出現し脱力のため歩行困難となり当科に紹介入院となった。

5ヶ月前の圧迫骨折と今回の症状との間に関係があるのだろうか?

右大腿前面の痛み・・・腸腰筋などの筋筋膜性疼痛ではないのだろうか?筋筋膜性疼痛では筋力が低下したり、異常知覚を訴えることはしばしばある。

血腫による圧迫では「痛み」ではなくて「麻痺」がおきている。圧迫骨折による馬尾および神経根の圧迫ではなぜ「痛み」がおきたのか?

神経の圧迫によってある時は「痛み」ある時は「麻痺」と正反対のことがおきたとは???

血腫で麻痺
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by junk_2004jp | 2006-10-02 23:41 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Trackback | Comments(0)
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