2006年 10月 27日

ほとんどの医師は、痛みを治療することを基本的に何も学ばないで医学部を卒業する

痛みの医療が日本より遙かに進んでいるアメリカにあっても、慢性的な痛みをもった人は7500万人と推定されており、その人達は痛み専門医を求めています。ジェリー・ルイスは痛みに対して適切な治療が行なわれていないことを憂えて、「ほとんどの医師は、痛みを治療することを基本的に何も学ばないで医学部を卒業する。これは全く間違っている」と語っています。 

愛知医科大学痛み学寄附講座HPより

もちろん私も痛みを治療することを基本的に何も学ばないで医学部を卒業したうちの一人です。痛みの生理学はここ10年のうちに大きく進歩して、従来は正しいと思われてきたことが、そうではないことが多いのです。

自分で勉強していくよりほかはないのですが、幸いにもインターネットのおかげで自宅にいて勉強できます。

「痛みを治療することを基本的に何も学ばないで医学部を卒業する」というよりは、間違ったことを習って卒業するといってもいいのではないか?

ヘルニア、脊柱管狭窄症、神経の癒着で痛いなんていってるのだから。

急性痛のメカニズム、なぜ慢性痛に移行するのか、慢性痛に対してどうしたらよいのか。

http://www.aichi-med-u.ac.jp/pain/firstpage.html
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by junk_2004jp | 2006-10-27 13:36 | 痛みの生理学 | Comments(3)
Commented by keisyan at 2006-10-28 07:16
「病気があるから痛い」という観念から脱却できないのですね。
「痛いという病気」があるのにねぇ。。。
Commented by junk_2004jp at 2006-10-28 07:45
するどい!そうなのです。

この十数年間の痛み研究の進歩は、「症状としての痛みではない、病気としての痛み(慢性痛症)がある」ことを明らかにし、痛みの概念は大きく変革した。症状としての痛みと病気としての痛みでは、治療法がまったく異なっており、諸外国では国民に向けて盛んに啓発活動が行われている。第」線で働く医療職すべての者は、新しい痛みの概念を学び、その知識をもって患者さんに対応しなければならない。(序文 熊澤孝朗)
Commented by sansetu at 2006-10-28 09:09
鍼灸では急性痛でも慢性痛でも使うツボ、治療自体にそれほどの差はありません。ただし、慢性痛の患者さんには徹底して何度も何度も痛みの仕組みの学習をしてもらいます。ここが一番の当院での差です。
いまのところ慢性痛に対しては認知行動療法による神経回路のリセットへのアプローチが不可欠だと思います。でも正直、これはけっこう疲れる仕事になりますね。医療者側にかなり使命感のようなものと、ボランティア精神がないと。
いずれは正式な医療行為として仕事の質と量に見合った高い保険点数が設定されなければ、いつまでたっても現場は変われないと思いますね。もちろんその前にこれまでの病理の破綻を文部科学省、厚生労働省ともに認める必要があるでしょうが。う~ん。先は長そうだ。


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