2006年 11月 21日

長引く痛み、その原因と治療

小松市医師会学術講演
<抄録>
演題名:痛み治療の為のABCー長引く痛み、その原因と治療ー

京都府立医科大学麻酔科ペインクリニック
京都府立医科大学附属病院疾痛緩和医療部     細川豊史

我慢と忍耐を美徳と考える国民性と富国強兵を国是とした時代の流れの中でいつしか痛みも我慢すべき対象であるという認識が、多くの日本人に定着してきたという歴史的経緯が本邦はあった。

是非は別として、このために「痛みは我慢すべき」、「鎮痛薬は使用しない方が良い」という発想が最近まで患者や家族、医師にまで広く波及していた。

その背景には、「痛くても死なない」と発想があったことも事実である。しかし現実に痛みを抱える患者さんの精神的苦しみは大きく、時には自殺をも選択させる場合もある.死なないから痛みは我慢させるというのは、許されるものではない。

痛み治療のためには、(1)ストレスとしての痛み(2)痛みの悪循環と関連痛(3)ニューロパシックペイン。以上の3点を理解することが必要である。

つまり痛みはストレスとして生体に働き免疫系を抑制し、感染症やがんの進展、発癌にも関与する。また痛みは放置すると程度も範囲も広がる。単純な痛みでさえときにニューロパシックペインという難治性の痛みに発展する可能性もある。こういった痛みの特性の理解から、出来るだけ早期からの適切な鎮痛治療が大切なことが分かっていただけると考える。
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by junk_2004jp | 2006-11-21 17:28 | 慢性痛 | Comments(4)
Commented by keisyan at 2006-11-21 18:26
>小松市医師会学術講演

最近あったのですか?
Commented by junk_2004jp at 2006-11-21 18:27
12月14日にあります。
Commented by keisyan at 2006-11-21 18:41
センセが講師になれば?(^^ゞ
Commented by jlt at 2006-11-24 01:26 x
「痛くても死なない」・・・・
先月ヘルニアの手術(MED)を受けました。
手術前は、やまない激痛で思わず死にたくなるときもありました。
なので、執刀医の先生は直接私の命を助けたわけではないのですが、
間接的には命の恩人だと思っています。


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