2006年 11月 26日

MPS、CMP

筋筋膜性疼痛症候群(myofascial pain syndrome)のサイトはたくさんありますが、椎間板ヘルニアは除外するとか、脊柱管狭窄症は除外するというように書いてあるところはないでしょう。

椎間板ヘルニアがどうして痛みを起こすのかご高説を伺いたいものだ。それこそ診断基準もないのだから独りよがりの理論ではないのか。

椎間板ヘルニアによる根性下肢痛は本質的には「筋痛」であり

迷惑するのは患者さんです。

整形外科の外来で診ている筋骨格系の痛みの患者さんは特異的な疾患を除いて、まず「MPS」と思ってよいと思います。

慢性化するとChronic Myofascial Pain

MPSの特徴として、安心して体を動かすことによってよくなるのです。だから、心霊手術、祈祷、・・・・なんで治っても驚くものではありません。

ヘルニアが見つからなくて手術を中断したケースでは、37~43%の改善率を示したそうです。

みのもんたさんが治ったからと言って特に驚くほどのことはありません。

整体で治る人もいるでしょうし、カイロやAKAで治る人もいるでしょう。神経根ブロックで治る人もいるでしょう。牽引で治る人もいるでしょう。Kitaさんのお母さんのように、私のところで治る人もいます。

しかし、痛みの本態を見極めて、より簡単により早く治すことができればと思います。慢性疼痛を作らないことが医者のつとめです。

私は心因性という表現は使っていません。痛みは脳の認知と反応なのですから、心理・社会的な要素を抜きにしては語れません。

MPSが慢性化すると、不安や抑うつが伴うことは医学の常識です。

痛みを論じるとき「損傷モデル」では行き詰まっているのです。

もう一度、整形外科で診ている筋骨格系の疼痛は特異的疾患(腫瘍、感染、骨折など)を除いてほとんどがMPSとその慢性化したCMPなのです。

MPSは他科の医師でも十分に治療が可能です。
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by junk_2004jp | 2006-11-26 19:00 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(4)
Commented by she at 2006-11-27 01:05 x
 いつも先生のホームページで勉強させていただいています。

 筋膜というのは、筋肉の膜ですか?

 MPSというのは、筋肉と筋膜が、交感神経の緊張によって収縮することによって痛みが生じるのですか?
Commented by junk_2004jp at 2006-11-27 02:35
こんにちは。

>筋膜というのは、筋肉の膜ですか?

はいそうです。

>MPSというのは、筋肉と筋膜が、交感神経の緊張によって収縮することによって痛みが生じるのですか?

最初のきっかけは微小損傷(電子顕微鏡レベル)という説が有力でしょう。taut band ができる。

交感神経の緊張→微小血管の収縮→酸欠→発痛物質→痛み

このようなことが、筋肉や筋膜、あるいは腱、靱帯、滑膜などで生じる。

痛いので動かさない→筋肉がこわばる→筋肉の短縮→関節可動域の制限

Commented by 一介の整体師 at 2006-11-27 16:25 x
いつも拝見させていただいております。

私は整体師なのですが、先生のMPSという理論を拝見して
心強く思っております。
しかし、一つ疑問があるのですが、
ヘルニアで手術をして治った場合、どう説明するのでしょうか?
ヘルニアが原因の下肢痛もあるということでしょうか?

あと、すべり症による脊柱管狭窄症の場合、MPSの理論は
あてはまらないような気がするのですが、いかがでしょうか?
Commented by junk_2004jp at 2006-11-27 20:34
今日のブログにかきました。


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