2006年 12月 04日

医師は神話の語り部

痛みの生理学者Patlick Wallは著書で「この割合(椎間板ヘルニアの手術)は現在下がり続けていて、神話がばらまかれて、少数の人の利益になるが多くの人の不利益になるような不名誉な時代は終わった。」と言っている。

つまり医師は神話の語り部なのだ。シャーマンも呪術で医師の役割をしていたのだろう。どうせ神話を語るのなら(私もそうなのだろうが)患者さんが希望のもてるような神話を話せばうんとよくなることだろう。

想像してください。神経という概念も、椎間板という概念も軟骨という概念もない時代を。概念がないのだから、言葉もない。その時代の人の痛みと現代人の痛みとどちらが早く治っただろうか。

医学は複雑系、絡み合った因子をどれだけ細分化しても原因は特定できない。原因が分からないから治療ができないというわけではないが。

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身体科の専門家は自分の領域がかわいいから、心理・社会的なとらえ方をバカにしたようにいうかもしれない。

一方、心理療法士などからみれば、身体科の医師のする注射や薬に対して否定的な意見をいうかもしれない。

患者さんからみれば、急に心理・社会的なことばかりいわれても受け入れられないことが多いかもしれない。

患者さんが受け入れやすい方法でやればよいことなのだ。

それにしても神話であったとしてもより科学的で、より患者さんが安心できるものでありたいものだ。
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by junk_2004jp | 2006-12-04 17:40 | 慢性痛 | Comments(1)
Commented by keisyan at 2006-12-04 18:53
センセの文を読んでいたら 『Imagine』 を思い出しました。
「想像してごらん・・・」


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