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心療整形外科

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2006年 12月 15日

診断に筋肉が抜け落ちているのはなぜか?

はじめまして。Aと申します、4*歳男性です。以前からこちらのサイトを拝見して自分の症状が「筋筋膜性疼痛症候群」ではないのかと思い、現在の治療法に疑問を感じています。

8月より左手の指の痺れ・疼痛に悩まされ、整形外科・ペインクリニックを経て**病院の脳神経内科(神経病院の外来です)を受診しました。

血液検査・尿検査・MRI・筋電図・首から腰にかけてのレントゲン等の検査を行った結果、腰椎に以前からのヘルニアと頚椎に軽いヘルニアがあるものの他には異常は認められず「多発性抹消神経炎」と診断されました。

しかし原因が特定できなかったため、しばらくはメチコバールとテグレトールの投薬で経過観察をすることになりました。

その後は右手指(第1指・第4指・第5指)から手のひら、左足指(第4指・第5指)、左足ふくらはぎと甲に症状が広がり、右手の疼痛は夜も眠れないほどの強いものでしたが、現在は両手は多少の違和感がのこる程度、左足ふくらはぎと甲に多少の痺れを感じる程度まで回復しました。

そこで脳神経内科では領域が違う、頚椎と腰椎の問題ではないかという結論に達し、整形外科(ペインクリニック)を再受診することを進められたものの、やはり原因は特定できず筋弛緩剤と鎮痛剤を処方されたのみです。

ところが、1週間ほど前より右腿付け根の裏側の痛み(表面)と右ふくらはぎの痺れと左ふくらはぎの筋肉硬直・痛みが始まり、昨晩は左ふくらはぎに疼痛が起こりました。なんとなく、手と同じような症状のように思います。そして、左ふくらはぎの疼痛は手の疼痛をはるかに超えた、ふくらはぎに細い針を長々と刺すような電撃痛がありました。

このような症状は先生のトリガーポイントブロック、圧痛点ブロックにより改善が期待できるものなのでしょうか?もし、改善が期待できるようであれば、診療していただきたく思うのですが、1泊2日程度でお伺いできるようなものでしょうか?

本来であれば受診すべきでしょうが、遠方なためまずはメールでご相談させていただきました。ご多忙中、誠に恐縮ですがご意見を伺わせていただきたく、どうかお願いいたします。

Aさんの了解を得てあります。

診断に筋肉が抜け落ちているのはなぜか?_b0052170_11474221.jpg


Aさんは図のような圧痛点がありました。圧痛点をブロックして、低出力レーザーなどの電気治療をするとすぐに症状の軽減をみました。

ストレスのからんだ筋筋膜性疼痛症候群(MPS)と診断しました。数年前独立して、ハードに仕事をこなしてきたそうです。入眠はスムーズなのですが、中途に目が覚めることがしばしばあるそうです。

1日2回、2日間の治療で、症状はほとんど消失してお帰りになりました。

10を超える病院を受診したそうですが、筋肉に焦点をあわせた診断や説明は一つもなく、原因不明、ヘルニアになりかけている、神経炎というようなことでした。

Aさんは、私のHPから得た知識を担当医に告げたのですが、一蹴にされたそうです。

あとから診る医者ほど、有利なのは当然ですが、「筋筋膜性疼痛」しかないでしょ!心理・社会的な要素がどれだけからんでいるのかは、ちょっと経過をみなければわかりませんが・・・

無理のないライフスタイルにするかどうかは、患者さん自身の判断ですね。

整形外科で診ている筋骨格系の痛みのほとんどは筋筋膜性疼痛症候群です。

by junk_2004jp | 2006-12-15 11:56 | 症例


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