心療整形外科

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2007年 05月 30日

痛み治療の最大のポイントは

私の説明を理解し納得できるかにある。理解し納得できれば、治癒へのスタートがきれたのでゴールはちかい。

実際に診察しなくても、よくなったとのメールをいただくこともある。掲示板でもそのような方が何名かいる。

私の説明は多くの整形外科医の説明とは違うのでなかなか理解していただけないこともある。ただし、理解していただける人にとっては、他の整形医よりも理論的に思っていただいている。

そういう意味で、ベテランの整形の看護師やその家族はなかなか難しいことがある。古い考えから抜け出せなくなっている。そのようなことを何回か経験している。

理解出来るか否かの境界はどのへんにあるのか興味のあるところだ。理解できるが、多くの医師が言ってるから・・・ということもあるだろう。洗脳されてしまっている。脱洗脳の方法がわかればよいのか。

「おまえも洗脳しているのだろ」と言われるかもしれないし実際のそうかもしれないが、安上がりだし、実害もないし、治りもよい。

生理学に忠実で、診断基準に忠実に診断するということは重要だ。それを洗脳というか?私は診断基準にのっとって診断している。

ヘルニア、脊柱管狭窄症、などの診断基準はない。ということは思いこみ、整形村のしきたりで伝統的に診断しているということ。

昨日あった話:高齢の男性Aさんが内科入院中に腰が痛くて歩行困難になり、整形でみてもらう。MRIで脊柱管狭窄症、手術が必要との宣告をうける。Aさんは古くからの当院の患者さんだったので、私の診察を希望する。紹介状を持参で来院される。

私:「転ばなかった?」
Aさん:「便所で転びました」
私:「圧迫骨折ですよ、たぶん」ということで、レントゲンをとり、以前のレントゲンと比較したところ第2腰椎の圧迫骨折(新鮮な)と判明。

Aさんの体の動かし方を見たら、まず想像できるのが圧迫骨折だ。それで「転ばなかった?」と質問すればいいだけのこと。MRIでは何も解決できないという証拠だ。

前医との診断が大きく違うので、フォローは難しいものがある・・・・

「転んだことをいわなきゃ^^」
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by junk_2004jp | 2007-05-30 02:03 | 痛みの生理学 | Comments(18)
Commented by keisyan at 2007-05-30 06:00
>私の説明を理解し納得できるかにある。

理解できるできないは、頭がいいとか悪いとかの問題ではないようですね。
また理解できても、なかなか痛みを手放せない人もいる(^^ゞ
そこのところなんかもオフ会でお話できたらいいですね。
Commented by sansetu at 2007-05-30 06:48
ケイしゃん、さすがに早起きですねぇ。↑の記事は大いに納得です。うちの場合でもまったく同じです。
ところでMRIだとX線画像よりも骨折診断って難しいのですか。それとも単なる診断上の未熟ということなのでしょうか。それにしてもこの患者さんはjun先生とこの患者さんでラッキーでしたね。
それとケイしゃん、医療関係者ほど納得しないというのは、やっぱり頭が悪いから以外のなにものでもないと思います。学校の成績は良くとも想像力や創造力の働かない人たちなんです。で、実は、科学というものに不可欠な要素は、成績を支える記憶力ではなく、この、想像力であり創造力だと思うわけです。医療者は本来jun先生のように科学・哲学者でなければならないのですが、残念ながら特に現行整形医療の世界は、他の科学界と比べて、その科学的な思想や信念が抜群に低いと言えます。
Commented by sansetu at 2007-05-30 06:49
つづき
たとえばヘルニア治療を高性能機械の開発にたとえてみれば、jun先生は地方にいながら世界シェアトップを誇る機械メーカーと同じです。
工業科学の世界では、使えないものを作っても売れませんし、誰も喜びません。そして不具合があればすぐにリコールです。
危険で未熟で、そのくせ高額な医療を「販売」していられるのは医療界だけです。他の競争社会では考えられません。この元凶はもちろん保険に保護されているからです。だから医療界では頭が硬くとも生きていられるのです。工業界ならとっくに破産だし、クビです。甘いんです。整形村は。
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 07:11
圧迫骨折は、背骨の上の叩打痛を調べて、そのポイントに金属の小さな片を貼り付けてレントゲンをとります。

レントゲンの側面像で、貼り付けた金属片が写っていますから、ちょうどその高さに一致する椎体があやしいわけですので念入りに観察します。

圧迫骨折は崖崩れと同じで、最初は微小の変化のことがあり、それをみつけるには、そのような意志をもって入念にみなければわからないことがあります。

レントゲン上、明らかな圧迫骨折が写っていても、それが新鮮なものなのか、10年前のものなのかはわかりません。

私はMRIで初期の微小な圧迫骨折がどのように写るのかは経験がないので分かりません。
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 07:18
崖崩れも一挙に起こるものもあれば、少しずつ起こるものもありますね。高齢者の圧迫骨折は後者のことがあり、最初のレントゲンでは見逃してしまうこともあります。だから、絶対に断言してはいけません。

「可能性はあるので、痛みが続くようであれば、もう一度レントゲンをとって今回のレントゲンと比較してみましょう。」

というふうに説明します。
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 07:22
圧迫骨折による痛みの実態も筋肉の緊張によるものがほとんどです。だからとても個人差があります。

(痛みの治療+骨折の治療)は別物と考えてそれぞれに対して治療すべきです。
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 07:27
たしかに整形村は痛みに関してはあまいですね。

整形外科は「形」という字が示すように「痛み」という個人的な体験と対極にある学問です。
Commented by TEPCO at 2007-05-30 08:02 x
先生、骨折の痛みは筋肉の痛みとは違いますよね?
骨自体には痛覚神経はなくても、骨膜には存在しています。
この場合、どこで筋から生じている痛みなのか、骨から生じている痛みなのか判断するのですか?
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 08:11
いいえ、筋痛症なんです。Aさんは治療のあと楽になりました。もちろん0ではありませんが。

骨折とそれに伴って生じた(防衛的に生じた)筋痛症です。

骨膜にも知覚神経があるでしょうが、それが作動しているのではありません。もし作動することがあるとすれば、骨折時の早い痛みなのかもしれません。(想像です)
Commented by TEPCO at 2007-05-30 09:02 x
では骨折痛=筋痛でいいのでしょうか?

仮に骨折時に筋肉が防衛的収縮を起こさなかった場合、
痛みはそれほどないということですね?
Commented by sansetu at 2007-05-30 09:19
先生、局所X線診断のご説明と注意点、ありがとうございました。コピーして資料にさせていただきます。
椎間の触診では視診、動作診断、ソフトな叩打法、押圧で調べていますが、スプラングバックか軽度の圧迫骨折かは我々には判断がつきません。ですが、これまでの経験では、椎間に叩打痛や圧痛があった場合でも、すべて筋・腱痛の治療で治っていますので、私も痛みの構造そのものは、よほどの損傷でもないかぎり、筋痛であると思っております。
当院の場合ですが椎間痛は、他の広い筋群よりも、椎間局所への単純な治療が奏功しています。
具体的には鍼を斜めに刺入置鍼して、同時にその根元に温灸をすえる、というような簡単な方法が意外と効いてくれます。
押圧診断は真上からの圧迫だけでなく、多方向に細かく調べ、その結果により鍼灸刺激を入れるポイントを決定しています。
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 10:06
TEPCOさんへ

そうです。痛みを考えるとき骨折を特別扱いにする必要はありません。
筋肉折、靱帯折、椎間板折、半月板折、腱折・・・・

最初の一撃はAδ線維の早い痛みなのでしょうが、次の痛みはC線維の遅い痛みです。つまり、いろいろなファクターの入り交じった痛みです。二次的に生じた筋痛が大きなウェートをしめますが、神経性炎症による痛みもあるでしょう。

だから、臨床的には・・・・

痛み+修復すべき損傷の有無

ということでしょう。椎体の圧迫骨折はセメントでふくらませて固めるという最新医療はありますが、現時点では、安静臥床ぐらいですね。だから積極的には痛みの治療だけをすればよいということでしょうか。

半月板の損傷も、外力によって半月板の損傷と筋痛が(二次的に)しょうじた。半月板を修復する意味がない。だから筋痛の治療をすればよい。ということでしょうか。
Commented by パパクーラ at 2007-05-30 10:08 x
先生のHPで勉強させていただいているカイロ施術をしている者ですが、私の場合もsansetu様と同じく、椎間痛は椎間局所への単純な治療が効いているように思います。鍼は出来ませんので、局所をしばらくの間、ある程度緊張がとれるまで、痛すぎない程度に押しているだけなのですが。
Commented by TEPCO at 2007-05-30 10:55 x
なるほど。骨折においても、ヘルニア同様に
構造的なものと、機能的なものに分類し治療を行なうのですね。
まー、もっともヘルニアはそのままでもいいのかもしれませんが・・。
しかし骨折までもが筋痛とは少し驚きでした。
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 11:34
三節さんとぱぱさんへ

椎間痛とは棘突起間の痛みということですか?
Commented by sansetu at 2007-05-30 14:08
>椎間痛とは棘突起間の痛みということですか?

はい、そうです。表現が不正確ですみませんでした。
Commented by junk_2004jp at 2007-05-30 15:41
棘突起痛または、脊椎過敏症といわれているもの、あるいは尾骨痛も同じようなものと思っていいでしょうか。スポット的に痛覚が過敏になっていて、向こう側の壁が固いと刺激したときにひびく。靱帯痛なのかもしれませんが、筋痛症の仲間に含めたらどうかと思います。
Commented by ねむ at 2007-06-05 09:51 x
親戚に整形外科医がいます。遠方になので実際に診察してもらうのは難しく電話で相談にのってもらいました。やはり、なんで早く手術に踏み切らないのだ(わたしの主治医が)と合点がいかないようでした。
彼の一言は重かった・・・。


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