2007年 12月 02日

痛みとは①

究極的ないいかたをすれば痛みは電気なのです。プラス、マイナスなのです。どこかで生じた電気が神経線維を通って脳に到達する。過去の記憶やその場の状況や様々なことを総動員して脳に到達した電気を読み解き認識しているのです。そして反応しているのです。

ではどこで電気が生じているのでしょうか。それは神経線維の先端についているポリモーダル侵害受容器というセンサーの部分です。神経線維の途中で電気が生じることはとても特殊な場合です。正常な神経ではおこりません。ですから、神経線維が圧迫されてあるいは炎症をおこして痛いとかしびれるというとうなことはおこりません。

ヘルニアが神経を圧迫しているので痛いというのは明らかに間違いです。

電気が生じるのにはエネルギーが必要です。点火のエネルギーが外因の場合と内因の場合が考えられます。

打撲などの外因が長く続くことはありませんので引き金が外因であったにせよ臨床上問題になるのは内因性のエネルギーです。

構造がエネルギーをもつことはありませんので、構造が原因で痛いということはありません。

電気は筋肉にspasmを起こします。spasmは痛みを作る働きを助けます。spasmの続いた筋肉は次第に硬く短縮していきます。また痛いので動かさないのでますますそれが強くなります。
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まず痛みありきなのか、先に筋肉のspasmありきなのか、という問題があります。私は答えを持っているわけではありません。学問的な興味はありますが、臨床上ではどちらでもいいようにも思います。

短縮した筋肉は近隣の筋肉にも影響を及ぼします。そしてこわばった筋肉はsasmを起こしやすい状態になるのかもしれません。
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by junk_2004jp | 2007-12-02 17:40 | 痛みの生理学 | Comments(3)
Commented by TK(タク) at 2007-12-02 23:27 x
よく、CMでも神経が傷つくと云々って言ってますけど、神経って一体?
ポリモーダル侵害受容器?神経線維?末梢神経?中枢神経?C線維?

始まりのポリモーダル侵害受容器がぶっ壊れると何も信号が入ってこないと思います。
それとも細胞の中にNaイオンが入り込むのかな~。
Commented by syaruruk at 2007-12-03 10:28
神経線維がささくれたみたいに傷ついていたら、脱分極がおきて痛いと思いますが、外傷や腫瘍、感染など直接的に影響するもの以外で、そんなことにはなりそうもありませんよね。
Commented by ねむ at 2007-12-04 09:12 x
物理にはからきし弱いわたくしめにも良く納得のいくわかりやすい説明です。
そもそも整形外科医の皆さんはポリモーダル侵害受容器というものを
どうとらえているのでしょうか?


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